疾患別解説

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発作性心房細動の薬は発作時だけ飲めばよいのか

35歳 女性
2005年11月24日

夕方までお酒を飲んだその夜中に発作が起き、急患で病院に行きましたが、そのときはすでに治まっていてわからず、また一週間後の夜中に発作が起き、心電図検査の結果、心房細動と診断されました。
両日とも翌日に外来で診てもらうと、初めは内科、次に循環器の順で診てもらい 両科で血液検査をし、循環器科では甲状ホルモンの検査をしましょうと言われました。

心配していることは、発作が起きた時に飲むように言われたもの以外、薬(タンボコール)は出されておらず、出たときだけ飲めばいいものなのでしょうか。抗擬固薬は飲まなくてよいのでしょうか。
この病気は治りにくく、だんだん 発作性から慢性に変わるとも言われているようですし、何も薬を飲まず過ごしていていいものか心配です。
また、担当医にゴルフをしてもよいかどうか質問したところ、心配なら薬を飲んでから行けばよいと言われましたが、発作が起きていなくてタンボコールを飲んで構わないのでしょうか。

回答

診断は発作性心房細動ということで、間違いないようです。
これに対する治療には、第一に、発作の度に治療薬を頓服するという方法がとられます。この場合は、発作が起こりそうになったときには、予防的に服用することも勧められています。
第二に、発作の回数によっては、治療薬を常時、服用していただき、発作のときには少し多めに頓服してもらいます。
第三には、カテーテルアブレーションという治療を行います。発作性心房細動は持続時間が短い場合には、自覚症状がつらいときに限って、このような治療を考えます。持続時間が3日を超えるときには、血栓を予防するための薬を用います。
なお、原因疾患の精密検査はもちろん必要です。弁膜症や甲状腺疾患がないことを確かめる必要があります。原因疾患がない場合には、このまま発作を繰り返しながら、経過することもありますが、多くの場合には慢性心房細動に移行していくことを覚悟しなければなりません。

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