疾患別解説

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Bland-White-Garland症候群

27歳 女性
2007年4月19日

昨年の健診で心雑音があり、精密検査をすすめられ、大学病院を受診したところ、Bland-White-Garland症候群であることが発覚しました。
2ヵ月後に手術をするということが決まりました。決まった際は、「病気なら仕方がない」と思っていましたが、退院して落ち着いて考えることができるようになった現在、手術をすること自体が怖く不安です。
検査では現在心臓の大きさは普通の人と同じくらいで、シンチの結果は、激しい運動後に心臓左部分の血流量が減っているということでした。
しかし、大学までテニス部で活動していましたが、心臓が痛くなるということはありませんでした。現在も、まったく症状がありません。
本当に手術の必要があるのでしょうか。

回答

Bland-White-Garland症候群は左冠状動脈(左冠動脈)が肺動脈から出ている、生まれつきの病気です。
肺動脈には酸素が少ない血液(静脈血)が通常の血圧(120)の3割程度の圧力(35程度)で流れています。肺動脈から左冠動脈が出ると、酸素の少ない血液が左心室を栄養することになるため、心臓のポンプ機能の低下の原因になります。
今までに症状がなかった理由として考えられるのは、
1)健康である、右冠状動脈がもともと大きく、病的な左冠動脈が相対的に小さいことが、まず考えられます。
2)生まれつきの病気のため、軽い心不全や狭心症は気づきにくい、ということも考えられます。

一般的に、年齢が進むにつれ、心不全や不整脈が進行しますので、早めの手術が必要です。
手術の成功率、死亡率、合併症の種類やその頻度、については心臓外科の担当医師にお聞きいただき、手術の時期、及び手術を受ける施設を早目にお決めいただくことをお勧めします。

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