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心房中隔欠損症手術で右肺動脈を損傷したといわれた

30歳 女性
2006年5月31日

先日、妻が心房中隔欠損の手術を受けました。術後の医師の説明で不安になるようなことがありましたのでご相談させてください。
それは、人工心肺装置の上大静脈テーピングの際に右肺動脈を損傷したとのことなのです損傷内容については説明がありませんでした。
手術前予定では手術時間は3?4時間、心臓停止は30?40分とのことでしたが、肺動脈の処置のために手術時間は4時間15分、心臓停止は80分になってしまいました。
手術後の経過は順調のようですが、
1)肺動脈損傷することはよくあることなのでしょうか。深刻なことではないのですか。単純ミスなのでしょうか。防げなかったのでしょうか。
2)心臓停止が80分というのは、体に影響はないのでしょうか。
3)その他気になることはありますか。

回答

奥様の心房中隔欠損に対する手術についてお答えします。

1)について、上大静脈のテーピングをする場所の真裏に右肺動脈がありますので、これをテーピングに際して損傷することは稀ではありますが有り得ます。深刻なことではありません。単純な損傷であると思いますが、技術が未熟なためのミスもあるでしょうし、その部分の組織が通常よりも強固であったために起こったことも否定はできません。人間の体は一人一人違いますので、防げなかったかどうかをお答えすることはできませんが、多くの場合は損傷せずに行ない得ています。

2)体への影響については何もないと思います。心臓停止時間が80分というのは心房中隔欠損の手術としては通常よりも長いことは明らかですが、弁膜症の手術などでは80分の心停止というのは通常安全に行なっている範囲ですので、ご心配になることはないと思います。

3)その他気になることは、特にないと思います。

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