疾患別解説

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完全右脚ブロック、右軸偏位といわれた

33歳 男性
2003年11月13日

先日の健康診断の心電図で、完全右脚ブロック・右軸偏位との結果がでました。要観察、日常生活に注意を要し経過の観察を必要とし様子をみてから再検査を受けてくださいとの指導がありました。
去年も完全右脚ブロックの結果がでていましたが再検査は受けていません。今まで心臓の辺りが一分程度キュンと痛くなることが(年に一回あるかどうか程度)ありました。
キュンとなる時は痛くて動けないとか息ができなくて苦しいとかという症状はありません、日常と同じ動作が出来るほどの痛さです。
1)完全右脚ブロック・右軸偏位とはどういうことですか?
2)危険度はどうなのですか?
3)どういう検査・治療が必要なのですか?
4)注意することはあるのですか?

回答

1)完全右脚ブロックとは心臓の右心室側の興奮が遅れた状態ということです。健康な人であっても、1000人中で3人くらいの頻度でみられます。右軸偏位はこのために、通常は右上から左下に向かう心臓の電気軸が右よりとなってきた状態をいいます。通常、両者は一緒にみられます。
2)危険はありません。
3)格別な検査も必要ありません。ただし、大変稀なことですが、極端な右軸偏位の場合には、これが左脚の後ろ半分の伝導障害のために起こっているということがあります。これを左脚後枝ブロックといいます。右脚と左脚の後ろ半分にブロックがある状態では、もし左脚の前半分に伝導障害が起こったりすると心房の興奮が心室にまったく伝わらないという事態が起こり得ます。経過を見て観察ということになっているのは、このような事態を警戒してのことなのでしょう。
4)何も注意することはないのですが、強いていえば、めまいなどに気をつけることでしょうか。心臓がキューンと痛むというようなことは起こりませんので、もしあったとすれば、関係はないことだと思います。

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