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WPW症候群による突然死のリスクとアブレーションのリスク

9歳 男性
2008年8月29日

息子のことでご相談します。小学校入学時の健康診断で心電図検査の結果、WPW症候群との連絡を受け、病院で精査した結果、やはりWPW症候群と診断されました。自覚症状は、年に4?5回、心臓がドキドキすることがありますが、数分で治まります。運動をしたからっといってなるわけではありません。遊んでいるときや普通に授業を受けているときに突然起こります。
症状が軽いことから、年1回の検査だけで経過観察中です。しかし、突然死の原因にもなるようですし、運動クラブでの活動など、激しい運動も続けていきたいので、カテーテルアブレーションを行なって完治させたいとも考えています。
激しい運動を続けながらの生活で、突然死を起こす確率と、カテーテルアブレーションを行なって失敗(死亡または重度の後遺症)する確率はどちらが高いのでしょうか。

回答

1)WPW症候群で突然死する頻度は古い時代のものしかありませんが、0.01ないし0.03%、つまり、1万人に1ないし3人という頻度といわれていました。ただ、今日では、突然死する場合の電気生理学的特徴がわかってきていているので、検査をすることにより、ある程度は予測することができるようになっています。

2)カテーテルアブレーションでも死亡事故が起こる可能性はありますが、近年では、死亡例の報告はありません。しかし、房室ブロック、一過性脳虚血、大動脈弁閉鎖不全などといった事故についていえば、0.5ないし0.7%、つまり、1,000人中、5ないし7人に起こるといわれています。

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