疾患別解説

疾患別の解説と過去の相談事例がご覧いただけます。

妊娠中の頻脈

33歳 女性
2004年12月20日

私は現在妊娠8ヶ月になります。先月に1度、そして本日、2度目の同じ症状(不整脈)がみられました。
普段は1分間の脈拍数が50?60拍ですが、ドキドキしてきて計ると突然140拍になっていました。座ってみても治まらないので、横になってみて10分くらい後に130拍になり、30分後には100拍に戻り、なんとか動けるようになりました。2度の共通点は多忙でバタバタとしていて気も焦っている日の朝でした。治まった後は普通通りの生活が可能です。
貧血気味で階段を上ったあとの軽い不整脈はよくありますが、5分以内に治まります。
もうすぐ出産を控えていますし、おそらく帝王切開になりそうなので、少し不安になっています。主治医に相談するつもりですが、特に問題はないでしょうか。

回答

このような場合には、第一に洞頻脈、第二に発作性頻拍が考えられます。
洞頻脈というのは、正常な脈拍の数が著しく増加したという場合です。今回のように、気が焦っているようなときに脈が速くなるのは、自然なことです。また、治り際は、脈が次第に少なくなって戻っているようであり、こうしたことは洞頻脈の特徴です。これを防止するためには、交感神経ベータ遮断薬という薬が用いられます。
第二の発作性頻拍は心臓のリズムが異常な部位に始まっているという場合であり、その起源が心室の場合を心室頻拍、心房にある場合を上室頻拍といいます。上室頻拍はよくみられる不整脈の一つであり、もし、発作性頻拍であるとすると、この上室頻拍なのであろうと思います。上室頻拍であると、治り際は突然であるという特徴があります。上室頻拍が起こったときには、ATPSあるいはベラパミルといった薬が用いられます。
つまり、このどちらが起こっても、そのつもりで待機されていれば、問題はありまぜん。事前に、担当医にこのメールをみせて、どちらが起こっても対処できるように準備しておいていただくとよいでしょう。帝王切開になるようだとのことですが、帝王切開では患者さんにストレスがなく、患者さんの焦りもないので、何も起こらないであろうと思います。安心して、元気な赤ちゃんを生んでください。

この回答はお役に立ちましたか?

病気の症状には個人差があります。
あなたの病気のご相談もぜひお聞かせください。

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い