2005年12月6日、「不整脈の薬物治療に未来はあるか」をテーマに、第6回心臓財団メディアワークショップが行われた。開会の挨拶において、財団法人日本心臓財団副会長の杉本恒明氏は、「医療健康情報の伝達において、最近、マスコミの役割の大きさを痛感している」と述べ、メディアへの期待感を示した。 日本心臓財団では、昨年9月25日の「世界ハートの日」に記念イベントを催し、そのなかで腹部肥満に関する講演会や、...
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不整脈の正確な診断・治療のためには、動悸などの症状が発現した時の心電図が必要となる。しかし、稀にしか起こらない発作性不整脈の場合、病院で症状発現時の心電図をとれることはほとんどない。一方で、発作性不整脈のなかにも、緊急の治療を要するものが含まれているという現状がある。そこで岩永史郎氏らの施設では、こういった発作性不整脈の診療に、患者がいつでも自分で心電図を記録することができる携帯型心電計を活用...
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不整脈の薬物治療は、いくつかの仮説とその検証により進歩してきた。その結果分かったことは、「不整脈患者すべてにおいて治療が必要とは限らない」ということである。不整脈の治療では、不整脈を継続的に観察し、患者の生命予後とQOLを考慮しながら治療方法を選択していくことが最も大切だという。しかしその主要な選択肢のひとつである抗不整脈薬には、副作用の多さなどまだ重要な問題が残っている。山下武志氏は、これま...
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近年、抗不整脈薬のさまざまな問題点がクローズアップされてきたが、逆に急速な進歩を遂げてきたのがペースメーカーやカテーテルアブレーション、除細動といった非薬物療法である。不整脈治療における非薬物療法の専門家である沖重薫氏は、不整脈の種類による非薬物療法の適用の現状や残されている問題点について概説し、併せて薬物治療との併用意義について語った。 不整脈の確定診断には心臓電気生理学検...
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合併症で脳梗塞を起こす発作 会場 発作性心房細動は、合併症で脳梗塞を起こす心配はないのでしょうか? 岩永 発作性心房細動も持続時間によっては脳梗塞を起こします。およそ48時間続くと、心房内に血栓ができ脳梗塞の危険性が急に上がります。したがって早く診断をしなければならないので、少なくとも24時間以内には医療機関を受診してほしいと思います。 遺伝は心房細動のリスクファクター 会場 心臓は非常に遺...
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INDEX
- 第23回 日常に潜む脳卒中の大きなリスク、『心房細動』対策のフロントライン―心不全の合併率も高い不整脈「心房細動」の最新知見―
- 第22回 高血圧パラドックスの解消に向けて―脳卒中や認知症、心不全パンデミックを防ぐために必要なこととは?―
- 第21回 健康を支える働き方改革「スローマンデー」の勧め―血圧と心拍数が教える健康的な仕事習慣―
- 第20回「家庭血圧の世界基準を生んだ「大迫(おおはさま)研究」30周年記念~家庭血圧普及のこれまでとこれから。最新知見とともに~
- 第19回「足元のひえにご注意! 気温感受性高血圧とは?」~気温と血圧、循環器病の関係~
- 第18回「2015年問題と2025年問題のために」~循環器疾患の予防による健康寿命の延伸~
- 第17回「ネット時代の健康管理」~生活習慣病の遠隔管理から被災地支援まで~
- 第16回「突然死や寝たきりを防ぐために…」~最新の動脈硬化性疾患予防ガイドラインから~
- 第15回「眠りとは?睡眠と循環器疾患」?こわいのは睡眠時無呼吸だけではない?
- 第14回日本心臓財団メディアワークショップ「コール&プッシュ!プッシュ!プッシュ!」?一般人による救命救急の今?
- 第13回日本心臓財団メディアワークショップ「心房細動治療はこう変わる!」
- 第12回日本心臓財団メディアワークショップ「新しい高血圧治療ガイドライン(JSH2009)」
- 第11回日本心臓財団メディアワークショップ「CKDと循環器疾患」
- 第10回日本心臓財団メディアワークショップ「特定健診・特定保健指導と循環器疾患」
- 第9回日本心臓財団メディアワークショップ「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」
- 第8回日本心臓財団メディアワークショップ「動脈硬化を診る」
- 第7回日本心臓財団メディアワークショップ「新しい循環器医療機器の臨床導入をめぐる問題点」
- 第6回日本心臓財団メディアワークショップ「不整脈の薬物治療に未来はあるか」
- 第5回日本心臓財団メディアワークショップ「メタボリックシンドロームのリスク」
- 第4回日本心臓財団メディアワークショップ「高血圧診療のピットホール:家庭血圧に基づいた高血圧の管理」
- 第3回「突然死救命への市民参加:AEDは革命を起こすか」
- 第2回 「心筋梗塞は予知できるか」
- 第1回 「アブラと動脈硬化をEBMから検証する」