疾患別解説

疾患別の解説と過去の相談事例がご覧いただけます。

20年経過観察している大動脈弁閉鎖不全の手術時期

43歳 男性
2007年4月 9日

20年ほど前に心雑音からエコー検査を受け、大動脈弁閉鎖不全(4段階のレベル3)という診断を受けました。薬を飲みながら半年に一度、エコー検査を受けて様子を見るということで、現在に至っています。
現在、検査結果上ではほとんど変化がありませんが、自覚症状としては半年ほど前より、日常生活で以前より疲れやすくなったということと、夜寝ていると背中や腰が痛くなるようになりました。胸痛はまったくありませんし、多少の運動でも息切れもありません。背中の痛みの件は先日、整形外科で受診しましたが、原因がわからないので様子を見ようということになっています。

ご相談したいのは、主治医から悪くなる前に手術をしたほうがよいとすすめられていることと、最近ではカテーテル検査をすすめられていることに関して、このような状況で急いでカテーテル検査をする必要があるのかということと、手術自体ももう少し経過を見ながら判断できないものかということです。

回答

20代のときにたまたま見つかった大動脈弁閉鎖不全ということであれば、リウマチ性その他の炎症があったためというよりは、先天性の弁帆異常があったと思われます。問題は、弁帆の破壊が今後、進行するか否かという点にありますが、先天性のものであれば、あまり進行することはないであろうと思います。こうした弁帆変化の進行はエコー所見により判断されます。自覚症状は大事ですが、疲れやすいとか、筋肉がはって痛むというのは、弁膜症に特徴的とはいえませんし、運動時の息切れや胸痛がないということなどからは、病変が進行性とは思われません。
したがって、カテーテル検査や、手術の必要性については、まだ、このままとしておいてよく、今後、エコー所見の如何によって考慮するということにしていて差し支えないものと思います。

この回答はお役に立ちましたか?

病気の症状には個人差があります。
あなたの病気のご相談もぜひお聞かせください。

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い