疾患別解説

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腎不全と心室中隔欠損症

62歳 男性
2009年1月25日

慢性腎不全が進行しており、人工透析をしなければならなくなりました。そこで、シャントの手術が必要になったのですが、心エコーで先天性の心室中隔欠損症があり、欠損間を血液が流入していることが確認されました。
心室中隔欠損症の上にシャントで血液のバイパスをすれば、心臓への負担が一層高くなるのではと心配しています。担当医は少し心配だが、いままで症状が出ていないので大丈夫だろう、腎不全をそのままにはできないので人工透析を進めるとのことです。いかがなものでしょうか。

回答

腎不全があれば、こちらの治療が優先します。心室中隔欠損症は心室レベルで短絡血流があるので、理屈の上では、人工透析のために作られる短絡と同じような心臓負担になります。しかし、62歳の今日まで、自覚症状がなかったのですから、意味のある程度の短絡にはなっていないのでしょう。つまり、放置しておいて差し支えない短絡でしょう。人工透析をしていれば、必要があるときには、除水して心臓の負担を減らすこともできます。心臓の方は気にしないで、腎不全の治療を心掛けてください。ただし、心室中隔欠損があると、細菌感染が起こりやすいので、これには気をつけてください。

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