疾患別解説

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心室中隔欠損症の大動脈の逆流

3歳 女性
2004年5月13日

娘は、生後すぐに心室中隔欠損症と診断され、生後9ヶ月の時に手術を行いました。胸部外科の先生のお話では、欠損部は1センチだったが、無輸血で手術ができ、大きな問題なく根治したとのことで、入院1ヶ月で退院しました。

以後、半年毎に検診にいっておりましたが、本日超音波と心電図の検査を経て、主治医のから大動脈に軽い逆流がみられるとの診断がありました。可能性は低いが、症状がもし酷くなるようだったら、再手術の可能性もあるとのこと。
また、歯が抜け替わる時期に、抗生物質の服用もアドバイスされました。ただ、次回は約1年後の検診で良い(様子を見ましょう)と言われております。

弱いとは言え、大動脈の逆流が発生していることは大きな問題なのでしょうか?今後、気を付けることなどアドバイス頂ければ幸いです。因みに、現在薬は一切服用しておりません。

回答

9ヶ月時に手術を受けた心室中隔欠損症の女の子供さんですね。
心室中隔欠損症で一番大動脈弁閉鎖不全が起こりやすいのは欠損孔が肺動脈、大動脈弁のすぐ下にあいていた場合です。もっとも他の部位にあいていても(たとえば、膜性部欠損)でもおこることがあります。次回の診察の時に聞いてみてください。
今は軽いので特に心配する事はありません。普通このような例では進行はゆっくりです。普通の生活をして、保育園、幼稚園にも行く事が出来ます。ただし、6ヶ月ごとの健診をおすすめします。急変はないでしょう。このような大動脈弁閉鎖不全はゆっくりと進行し、5才、10才、20才と追跡します。その間、エコー、X線、心電図、などで総合的に診てゆき、もし手術適応があれば心カテーテルと造影検査をすすめられるでしょう。
歯と抗生物質投与は自然の抜け替わりではそんなに気にしないでよいですが、抜歯、歯肉への注射、切開、歯根操作などの時は投与が必要です。そのつど担当医と歯科医に相談しましょう。
閉鎖不全とその治療は重くなった時期、重さ、年齢、学齢、体動度、職業などなど、結婚、妊娠予測などなどで対処されます。今は3才ですから、普通の子供として生活し、まずは安心して育ててください。現在の女性の期待余命は80?90才です。余裕をもってすごしましょう。

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