疾患別解説

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子どもの胸痛と期外収縮

12歳 男性
2003年9月11日

中学1年の子どもことでお尋ねいたします。
春の健康診断で、心室性期外収縮と診断され、病院で検査を受けました。まず、心エコー、心拍数を上げての検査も行いましたが、異常はありませんでした。24時間ホルターでは、1日の心拍数約9万回で、不整脈の数は、単発での約6千回ということでした。
しかしながら、その時点では、本人の不快感もなく経過観察(半年ごと)ということになりましたが、最近、陸上部の長距離走の練習中(走っている最中)に、2日に1回くらいに胸痛が10秒前後起こるようになってきたということなのですが、不整脈との関係なのでしょうか。

回答

長距離運動選手の12歳の男性で、心室期外収縮があるという状態で、運動時に胸痛を訴えるということであれば、基礎に僧帽弁逸脱症候群があるのではないかと思います。
僧帽弁逸脱は生まれつき、心臓の弁帆が通常よりも長い状態があって、収縮期に引っ張られる関係で、期外収縮を生じたり、胸痛を生じたりすると解釈されています。
僧帽弁逸脱自体は健康な人の健康診断でしばしば認められるものであり、異常とはいえず、放置しておいてよいとされるのですが、ときにこのように解釈したくなるような場合があるということなのです。

歳をとると忘れたように症状はなくなります。診断のためには心エコー検査が用いられます。もっとも、これは一つの考え方で、痛みのあるときの心電図をチェックしておくことは大事です。一度、担当医にご相談になってください。

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