疾患別解説

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心室頻拍アブレーション治療後の期外収縮

28歳 女性
2007年2月26日

21歳のとき激しい動悸を感じ、病院を受診しました。心室頻拍との診断で、キシロカインの静脈注射により発作は止まりました。その後、薬を服用していましたが、たびたび発作が起き、大学病院でアブレーション治療を受けました。ピンポイントではムリだったそうですが、周辺を数箇所焼くことができ、無事退院しました。
その後6年経ちますが、心室頻拍は1回も出ていません。しかし、最近頻繁に脈がとぶのを感じます。1日中感じるときもあります。そこで、病院を受診したところ、心室性の期外収縮が出ているが、今まで心室頻拍になってないので、1日何回出ていても大丈夫だろうとのことで、薬は必要ないと言われました。
しかし、辛くて寝転ばずにはいられないと話しましたら、メキシチールを処方され、現在は脈がとぶのをあまり気にせずに生活しています。
そこでお聞きしたいのですが、本当に薬を飲まなくても大丈夫なのでしょうか。
途中で心室頻拍に変わるということはないのでしょうか。
現在、妊娠も考えていますが、このような状態で、出産は可能なのでしょうか。

回答

心室頻拍と心室期外収縮とは別の不整脈です。基礎の心臓病がない場合には、期外収縮はどれほど出ていても、放置するというのが原則です。しかし、一方、心室頻拍は放置するわけにはいかず、治療の対象になります。治療はアブレーションか、治療器械の植え込みか、薬物治療か、のどれかによります。
治療後、6年たって、頻拍は起こっていないというのであれば、アブレーション治療は成功したといってよいでしょう。期外収縮は頻拍の引き金になることがあって、警戒されるのですが、あなたさまの場合には、頻拍の基盤となる素地がアブレーション治療で除去されているので、その心配は要りません。期外収縮は妊娠・出産にも問題はありませんが、メキシレチンの胎児への安全性は確認されていないので、この期間の服薬は休んだほうがよいと思います。

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