疾患別解説

疾患別の解説と過去の相談事例がご覧いただけます。

抗リン脂質抗体症候群のカテーテル治療

40歳 女性
2006年7月14日

20年ほど前から、1?2年に一度程度、頻拍発作がありましたが、いつも10分から2時間程度で自然消滅していました。
しかし、今年3月と6月に続けて発作が起こり、いずれも自然に止まらなかったため、救急病院でアデノシンの注射で止めていただきました。
その際に、今までより発作発生の間隔が短くなってきていること、発作が長引いてきたときにわずかながら胸痛が発生したことなどを理由に、カテーテルを使っての検査および処置を勧められました。

私は抗リン脂質抗体症候群と言われており、血栓症などを起こす確率が高いので気をつけるようにとの診断を受けています。
ちなみに妊娠中は10ヶ月間アスピリンを服用することで、無事出産いたしました。
カテーテルアブレーションを受けるに際して、気をつけたほうがいいこと、また、担当医に気をつけていただいたほうがいいことはありますか。

また、私はおそらくLGL症候群だろうと言われています。WPW症候群についてはインターネット上に情報も多く、アブレーション成功率は高いように見受けられますが、LGLではどのような状況でしょうか。

回答

抗リン脂質抗体症候群は血栓をつくりやすいのですが、カテーテルアブレーションについては、あまり問題になることはないであろうと思います。ただ、術後に安静にし過ぎると肺塞栓症を発症する危険があるので、注意が必要でしょう。また、血栓のほかに精神・神経症状を呈することもあり得ます。したがって、この病気のことは循環器科の担当医にもよくお話しておいてください。

LGL症候群はWPW症候群と同じに考えて差し支えないものです。どちらも副伝導路という異常伝導路があるために頻拍発作を起こすものです。副伝導路の位置が違うだけのことで、別々の症候群となっています。アブレーションの成功率はWPW症候群のほうが高く、合併症の発症も少ないとされています。

この回答はお役に立ちましたか?

病気の症状には個人差があります。
あなたの病気のご相談もぜひお聞かせください。

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い