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急性大動脈解離で手術を行わなかったが、大丈夫か

68歳 男性
2004年8月11日

数日前に父が倒れ、急性大動脈解離のStanfordA型と診断されました。元々血圧が高かったのですが、一時は血圧が60まで下がり、心タンポナーデも併発して危険な状態でした。手術のおかげで血圧が上がり、現在は降圧剤を使ったり睡眠薬で数日眠らせて血圧が上がらないようにして血圧を調節し、偽腔内にたまった血液が固まるのを待つと言うことで、長期戦になるとのことでした。
知識がないので難しいことはわからないのですが、それでもインターネットを使っていろいろ調べてみましたら、StanfordA型の場合は急性期に緊急に手術を行う必要があると書かれている物が非常に多く、今の父のように手術を行わなくてもいいのだろうかと不安になってしまいました。今後手術をする必要性はないのでしょうか?
血液が固まるまでに、3?4週間かかると言われましたが、その間に悪化する可能性がないのかどうかも気に掛かっています。

回答

StanfordAというのは、大動脈解離が心臓から出た大動脈の起始部にみられる場合をいいます。このときは解離が大動脈破裂の原因となるばかりでなく、大動脈弁閉鎖不全を生じて心不全状態となったり、心包内に出血が及んで心臓タンポナーデという心停止に近い状態になったりしますので、緊急に手術治療が必要となる場合が多いのです。お父様の場合は緊急手術に入ることなしにすんだということで、大変に幸せなことでした。今後は解離が進行するようなことがなければ、手術をしないで大丈夫でしょう。血液が固まるまでには、2週間は様子をみなければならないといわれています。この時期を過ぎれば、まずは急性期は乗り越えたといってよいでしょう。

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