疾患別解説

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拡張型心筋症

32歳 男性
2005年9月 5日

夫は、会社の健康診断で疑いがあり、紹介された大学病院で心エコー検査、24時間ホルター心電図、レントゲン・カテーテル検査など結果、拡張方心筋症と診断されました。
心臓が大きくなっていて、動きが弱くなっているとのこと。不整脈が約20%あり、dP/dt(?)=1009、T1/2=40ms、コレステロールは少し高めで動脈硬化はなし。1回に送り出す血液量は正常範囲で血圧も正常範囲。強心剤にはよく反応し、心筋の繊維化が見られる。また、心臓にウイルスは見られず、心筋炎の後遺症であるかどうかは、はっきりしなかった、とのことでした。

本人に自覚症状はないのに、治療法が確立していないことや、心臓移植についての説明や、突然の病状変化などの説明がありました。今後は、月に一回通院して一年ごとに今回のような精密検査をする予定です。

1)将来、子供が同様にこの病気になる可能性は、どのくらいあるのでしょうか?
2)寿命をまっとうして生きられるのでしょうか?

回答

1)特発性の拡張型心筋症では、遺伝性がはっきりしているケースは大変、まれです。
この方の場合、ご両親さま、ご兄弟など、血縁関係で心臓病といわれていた方はあるのでしょうか。それがなければ、ご心配はなさらなくてよいのではないかと思います。ただし、将来的に技術が進んで、遺伝子解析ができるようになったときには、どのように判断されるか、未知の点はあります。
2)拡張型心筋症は以前に考えられたように、将来の可能性のない病気というわけではなく、進行しないままに寿命をまっとうする例もあることが知られてきています。とくに自覚症状がない方ではその傾向が大きいといわれています。問題は今後の管理のあり方であろうと思われます。

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