疾患別解説

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心臓のまわりに水が溜まっているといわれた

46歳 女性
2005年12月19日

46歳の母は、春の健康診断で「心臓肥大」と言われ、再検査の必要性ありといわれていました。しかし、仕事が忙しく再検査には行っていませんでした。その間、たまに「心臓が痛い」ということはありました。

先月から咳が出始め、今月に入り風邪で寝込んでしまいました。一度は出勤したものの翌日朝、からだが動かずに病院に行くと、すぐに入院となりました。
簡単な検査の結果、心臓の周りに水がたまっていると言われたそうです。

現在の病院は地元の小さな病院なので、近日中に、他の大学病院へ転院するそうです。
この病気は命に別状があったり、今後の生活に支障をきたすようなことはあるのでしょうか。また、遺伝するのでしょうか。

回答

心臓の周りに水がたまっているというのは、心膜炎という病気であろうと思います。
先月から咳が出始めて、風邪症状が進行しているというのは、心膜炎で説明できます。しかし、春の健康診断で心臓肥大といわれたとき、これがすでに水が溜まっていたためとすれば、今回の風邪症状とは関係なく、平素から心膜液貯留があったということになります。これもまた、しばしばあることです。このあたりについては、担当医によくお尋ねになってください。
心膜炎はウイルス感染による場合が多く、風邪症状で発病し、自然に軽快することが多いのですが、ときには心筋炎を合併していて、重篤な経過をとる場合があります。あまくみないで、経過を見守ることが大事です。
なお、この病気には遺伝性はありません。

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