疾患別解説

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血圧の上下の開きが大きい

29歳 男性
2003年10月 4日

2年前より甲状腺ホルモンの過剰分泌(T3かT4?の数値が5.3ぐらいだったと記憶しているのですが?)と診断され、メルカゾールでの治療を続けています。
定期的に実施している血液検査では徐々に数値も改善され正常に近い値になっています。

健康診断で、血圧を測ったのをきっかけに、上と下の差がありすぎることに気がつきました。掛かりつけの病院でも診察の度に必ず測り、医師に聞いてみましたが、心配することはないということでした。

私は仕事柄、生活が非常に不規則です。会社に月7回ほど泊り、そのときの平均睡眠時間は3時間。毎日の就寝時間もかなり遅く、この生活を10年続けています。

質問は次の3つです。
1)血圧と甲状腺ホルモンとの関連性
2)血圧の上下差から考えられる病気や体への影響
3)このまま放置しても大丈夫か

回答

甲状腺機能亢進症では血圧の上下の開きが大きくなることが特徴です。甲状腺機能亢進症では全身の酸素消費量が増加するために、心臓からの血液拍出量が多くなります。そして一方、血管抵抗は減少します。これらのために収縮期血圧が上昇し、拡張期血圧が低下するのです。昔は、脈拍数と血圧の上下の差から甲状腺機能を概算する数式がありましたが、機能測定が容易に行われるようになって、用いられなくなりました。従って、お答えは甲状腺機能が改善すれば血圧の上下の差は小さくなります、ということになります。

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