疾患別解説

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両室同時ペースメーカのほうが心不全にはよいのか

52歳 男性
2007年6月29日

7年前に、徐脈、房室ブロックでペースメーカを入れました。先日、電池が消耗したのでペースメーカ交換しました。交換手術後の心筋シンチ検査で過去2回のものと比べ心臓の働きが落ちている、心不全だと診察されました。それで入院中から薬の服用を開始しました。急に心不全(慢性)と言われて驚いていますが、現在、日常生活は特に問題なく過ごしています。

あるサイトで、リード線が1本のペースメーカ(VDD)は心不全になりやすい。DDDタイプのペースメーカ(同時ペーシング)にすることで心不全は治ると書かれていました。私のペースメーカはVDDタイプですが、DDDタイプのほうがよいのでしょうか。

回答

DDDタイプのペースメーカは心房と心室の双方にペースメーカを挿入して、心房から一定時間の遅れで心室が興奮するようにしたものです。心不全があるときには、これが心臓の血液拍出のために効率がよいとされています。ただし、この効果があるのは心房と心室の興奮の時間関係がずれているときのことです。
また、最近、心臓の右と左の両心室を同時ペーシングすることが、心不全治療効果があることがわかってきました。この方はCRTペーシングといいます。しかし、この効果があるのも心不全が進行していて、左右の両心室の興奮に大きなずれがある場合です。
したがって、どちらの方法をとるにしても、現在の心房・心室の興奮様式によって、効果がある場合とない場合とがあるわけです。担当医によくおたずねになってください。

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