疾患別解説

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発作性上室頻拍発作による不安と吐き気

36歳 女性
2007年2月 4日

初めての頻脈発作は24歳の時でした。
頻度は年に3?4回ほどでしたが、現在は月に2?5回です。医師からは、発作性上室頻拍と診断され、頻度が多くなったらアブレーション治療を考えるけれど、抗リン脂質抗体症候群があるので、リスクがあると言われています。
発作は床に落ちたごみを拾ったり、子供を下から抱き上げたりする時によくなります。発作が起きたときはすぐに仰向きで寝て深呼吸を2?3回すると治まることが多いです。冷水を飲んでも息を止めても治まりません。最近は発作が始まって脈を測っていると不安感がおそってきて、脈がどんどん速くなり、すごく不安になります。

1)アブレーションは抗リン脂質抗体症候群だとやはりリスクが大きいでしょうか。
2)月2?5回の発作は多いほうですか。
3)発作性上室頻拍で死ぬことはないのでしょうか。
4)発作時に薬を飲むのが不安で、1度もワソランを飲んだことがありません。やはり発作がおきたら飲んだほうが良いのでしょうか。
5)この病気は若い人に多い病気とききました。年老いたら治ることはありますか。それとも一生付き合っていかなければいけないのでしょうか。
6)不安感が大きいときの発作と比較的小さいときの発作がありますが、自律神経に関係ありますか。また不安感が大きいときは脈もどんどん速くなり、嘔吐してしまうこともあります。この症状も発作性上室頻拍だからでしょうか。
7)1回発作が起きるとその日のうちにまた発作が起きることがありますが、1回起きると続きやすいのですか。

回答

1)抗リン脂質抗体症候群では血栓形成が起こりやすいとされています。アブレーション治療をすると、必ず血栓ができるというわけではないので、この症候群があるときに、アブレーションをすると血栓ができやすいという報告は見あたりません。しかし、注意しなければならないことには間違いないであろうと思います。
2)月に2回までなら多くはありませんが、5回となると多いように思います。
3)上室頻拍発作で死ぬことはありません。
4)深呼吸を2ないし3回すると治るということですので、薬の必要はないのではないでしょうか。
5)誰でもというわけではありませんが、年とったら、発作は起こらなくなるということはあります。
6)自律神経は発作に深い関係があります。発作のときに、吐くことがありますが、吐くことで、発作が停止することはしばしば経験されています。
7)度々起こると、つづけて起こることはあります。起こった後はしばらく安静にしていることが大事です。
8)服薬はいつもというのではなくて、発作が起こったときにだけ服用することが勧められています。このためにはいつも、ポケットに薬を忍ばせておく必要があります。

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