疾患別解説

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発作性上室性頻拍は治るか

22歳 女性
2005年6月 8日

平成11年ごろから、突然脈拍が140くらいに増え、しばらくすると突然元に戻るということが1、2ヶ月に一回起こるようになりました。脈拍が増えている時は胸苦しさや、心臓がぎゅっと縮まるような痛みがあります。去年受診して、心電図をとってもらいました。その時の心電図には特に異常はみられず、先生はおそらく発作性上室性頻拍症という不整脈の発作だが、今はこれ以上の精密検査や治療は必要ないとおっしゃいました。命に関わることはないと聞いて安心していたのですが、今年仕事を始めて、どうしても生活が不規則になり、発作が1週間に2回ほど起こる時もあります。発作自体は何分かで治まり、以前と内容も変わらないので、もう一度受診して薬を出してもらうべきなのか、今のまま、教えてもらった対処方法(息を止める、冷たい水を飲むなど)で対処していくべきなのか迷っています。薬を飲んですぐに発作が治まるのならうれしいのですが、22歳で不整脈の薬を飲むというのは、飲み続けなければならないのか、薬を飲むことで体に影響はないのかなど、不安もあります。また、自然に治るということも聞いたのですが、それは本当なのでしょうか。

回答

頻拍発作でお悩みのようですが、文面に記された症状から判断して発作性上室性頻拍症であることはまず間違いないと思います。通常上室性頻拍の脈拍数は1分間に180?200ぐらいが普通です。
発作の頻度が少なく、また自然に止まりやすいものなら、教えてもらった対処法でよいと思います。人によってその経過はいろいろですが、頻度が増えてきたり、起こっても止まりにくい、しかもいつ起こるか分からないということになってくるといくら生命に関わらないといっても日常生活でも大変不便なことになります。発作が止まらないときは病院に駆け込んで止めてもらえばよいわけですが、発作の頻度が多くなると予防薬を常用する必要も生じてきます。
10数年前から始まり、これまで急速に発達し普及してきた治療法にカテーテル焼灼術というのがあります。先端に電極のついたカテーテルを血管に通して心臓に入れ、頻拍の起こる回路に高周波を流して焼く方法です。現在では治癒率も安全率もかなり高い治療法となっています。まだお若いようですから今後の発作の成り行きを見ながら考えてもよい治療法です。ただしこの治療法を受けるには大きな病院の循環器科でしかも不整脈の専門家がそろっているところでないとできません。

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