疾患別解説

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子どもの心臓病とは

 子どもの心臓病の70~80%が先天性の心疾患です。
 先天性心疾患の種類は多く、まれな病型まで数えると40以上あります。重症な病気は、すぐに生死に関わりますから新生児期に手術が必要です。中等症の場合は、ある程度成長した小児期に手術が必要になります。軽症の場合には雑音があるだけで、正常の生活ができますから、手術は必要ありません。

 重症の先天性心疾患には主な病気だけで10近くあります。その中で新生児期の根治手術(心内修復手術)が成績の良い病院で90%程度に成功する先天性心疾患として、完全大血管転位症、総肺静脈還流異常症、肺動脈弁閉鎖症、高度の肺動脈弁狭窄症、大動脈縮窄複合、総動脈幹症、などがあります。
 心内修復手術が新生児期に無理なので短絡術、肺動脈絞扼術などの姑息手術を行う病気に、無脾症候群の心疾患、多脾症候群の一部、単心室、三尖弁閉鎖症などがあります。
 大動脈弁閉鎖、僧帽弁閉鎖など左心低形成症候群は最も手術が困難ですが、新生児でノルウッド手術を行います。その成績は最近やっと良くなり、症例数の多い病院では80%程度の成功率になりました。

 中等症の先天性心疾患にはファロー四徴症、心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、心内膜床欠損症、動脈管開存症、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、などがあります。
 心室中隔欠損症は孔が大きく肺高血圧を合併すると重症で1~2歳までに手術が必要です。逆に孔が小さいと軽症で手術は要りません。
 ファロー四徴症でも肺動脈弁狭窄が強いほど重症です。大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症では狭窄が強いほど重症ですし、狭窄が軽い場合は軽症です。

 先天性心疾患以外では、川崎病の冠動脈病、不整脈、心筋症などがあります。川崎病では20%に冠動脈の拡張、瘤が生じます。この瘤の血栓による閉塞、遠隔期の狭窄が生じることがあります。
 不整脈にも各種あり、期外収縮や脚ブロックなど治療不要の軽症の不整脈が多いのですが、中には発作性頻拍症など治療が必要な不整脈があります。
 心筋症には肥大型心筋症、拡張型心筋症があり、治療が必要です。

子どもの心臓病 に含まれる疾患

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