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一般向けメールマガジン 第207号

HEART WEB NEWS No.207

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第207号】2022年11月1日発行(月刊)
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【目次】
 トピック:寒い季節の心筋梗塞に要注意
 お知らせ:健康ハートウィーク2022動画公開
 ドクターのつぶやき:
コロナ・ウクライナ問題の陰に隠れた超少子化・超人口減少
 ご寄附のお願い

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【トピック】

 寒い季節の心筋梗塞に要注意

 秋も深まり、寒い日が多くなってきました。
 冬には心筋梗塞の発症が多くなります(国立循環器病研究センター調査)。その原因として、暖かい屋内から特に寒い屋外に移動する際の血圧の急激な変動(ヒートショック)により心臓に急激な負担がかかることなどが考えられます。

 心筋梗塞は突然死につながる非常に怖い病気で、致死率が約40%、そのほとんどが病院に到着する前に亡くなっています。ですから、心筋梗塞を発症したら、すぐに救急車を呼んで病院に行くことや、周囲の人によるAEDを使った救命が大切になります。

 しかし、もっと大切なことは、心筋梗塞を起こさないことです。
 ここでは、国立循環器病研究センターによる「冬場に心筋梗塞を予防するための注意すべき10箇条」を紹介します。

 1)冬場は脱衣室と浴室を暖かくしておく。
 2)風呂の温度は38~40度と低めに設定。熱い湯(42~43度)は血圧が高くなり危険です。
 3)入浴時間は短めに。
 4)入浴前後にコップ一杯の水分を補給する。
 5)高齢者や心臓病の方が入浴中は、家族が声を掛けチェック。
 6)入浴前にアルコールは飲まない。
 7)収縮期血圧が180mmHg以上または拡張期血圧が110mmHg以上ある場合は入浴を控える。
 8)早朝起床時はコップ一杯の水を補給する。睡眠時の発汗で血液が濃縮しています。
 9)寒い野外に出る時は、防寒着、マフラー、帽子、手袋などを着用し、寒さを調整しましょう。
 10)タバコを吸う方は禁煙をしましょう。

 気温の急激な変化に気をつけて、寒い冬を健康に過ごしましょう。

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【健康ハートウィーク2022動画公開】

 8月10日の健康ハートの日を中心に、今年は健康ハートウィーク2022と題して、さまざまな啓発活動が日本心臓財団、日本循環器学会、日本循環器協会の3団体共催により実施されました。コロナ感染拡大防止の観点から、その多くはオンラインのイベントでしたが、アーカイブとしてたくさんの記録を残すことができました。ぜひご覧いただけますと幸いです。

 健康ハートの日 x 横浜FCコラボ「心臓病を克服したミネイロ選手と循環器医師のハート対談」
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/yokohama-fc/

 すごいぜ 心臓「小学生向け心臓教室」
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/heart-class/

 集まれ!未来のドクター(高校生、予備校生向け)
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/mirai-doctor/

 心筋梗塞患者と家族インタビュー 心疾患を防ぐために明日からできること
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/post-1/

 現役医師たちに SUSURUの毎日ラーメン生活を見せてみた(SUSURU TV)
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/susutainability/

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【ドクターのつぶやき】
 
 コロナ・ウクライナ問題の陰に隠れた超少子化・超人口減少

 最近の我が国の話題の中心はコロナとウクライナ問題であるが、長期的視点に立てば、最大の課題は超少子化・超人口減少・超高齢化問題である。そこで、超少子化と超人口減少に焦点を当ててつぶやいてみたい。

 2022年8月30日の厚労省発表によると2022年1-6月の我が国の出生数は38万4942人(2021年の同時期より2万87人減・5%減)で、本年全体の出生数は76万人程度になると予測されている(2020年84万人、2021年は81万人)。
 すなわち毎年約5%の減で、減少のスピードはこれまでの人口予測値を越え、加速している。このまま推移すれば、出生数は10年後には60万人以下となる。
 ちなみに、1950年前後の出生数は200-240万人で、現在はその約1/3である。この出生数の異常な減少は合計特殊出生率の低下(1947年の合計特殊出生率4.7人に対し、2020年1.33 、2021年1.30:人口維持に必要な合計特殊出生率は2.07)と出産可能年齢(15-49歳)女性人口数の持続的激減(1989年3142万人、 2018年2543万人、 2040年 1868万人、 2060年 1506万人)の相乗効果である。

 他方、死亡者数は1989年79万人であったが、2018年136万人、 2020年137万人, 2021年144万に増加し、2040年には168万人に達すると推定されている(多死化の原因は80歳以上の超高齢者の著増)。
 このため、死亡者数と出生数の差である人口減少は、2011年に初めて生じて以来、2020年53万人、2021年63万と増加、間もなく毎年100万人の人口が減少する超人口減少時代となる。結果として、我が国の人口は2010年のピーク時12,800万人から減少に転じ、2021年12,550万人、2065年には8,800万人、2115年には5,056万人に激減すると予測されている。

 超少子化・超人口減少に対応するためには出生数を増やす以外に方法はないが、一人の人間を育てるために最低20年という長い年月、膨大な親の労力、愛情に満ちた絶え間ない細心の注意並びに多くの資金が必要である。
 したがって、出生数を増やすためには現在のような「核家族の中で、親の責任で子供を育て・教育する社会」から「社会全体で子供を育て・教育する社会(子供は社会の宝)」への根本的な意識改革と社会システムの変革が、まず、第一である。その上で、この3年コロナに対し、それまで想像できなかった程の巨大な財政支援が行われたが、同程度の支援を「妊娠・出産並びに子育て・教育支援」に行い、若い女性・男性がプライドを持って、子供を産み育てたくなる社会環境の整備が必須と思われる。(H.F.)

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