メールマガジン

日本心臓財団では、皆さまにより多くの情報をお届けするため、
月に一度、メールマガジンを発行しております。

一般向けメールマガジン 第206号

HEART WEB NEWS No.206

====================================================
【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第206号】2022年10月1日発行(月刊)
====================================================
【目次】
 トピック:脳卒中と心房細動
 お知らせ:健康ハートウィーク2022動画公開
 ドクターのつぶやき:カルボナーラ
 ご寄附のお願い

====================================================
【トピック】

 脳卒中と心房細動

 昨年より、日本脳卒中協会では10月29日が世界脳卒中デーであることから、10月を脳卒中月間として、脳卒中に関する啓発活動を広く行っています。
 脳卒中はわが国の死因の第4位であるとともに(第2位の心疾患と合わせると循環器病の死因は1位のがんとほぼ同じ)、寝たきりの3割・要介護の2割を占め、健康寿命を脅かす病気です。

 脳卒中を起こす原因のひとつに、心房細動という不整脈があります。心臓はふだん、自律的な電気信号によって規則正しく収縮し、全身に血液を送り出していますが、心房細動は、その電気信号が乱れて、心房という部分がぶるぶる震えている(細動)状態になる不整脈です。
 心房がきちんと収縮しないため、心房から心室に十分な血液が送れない状態が続くと、心室の全身に血液を送り出すポンプ機能が低下して、最終的に心不全に至ることもあります。
 また、心房細動が続くと、心房内の血液がうっ滞して血栓ができやすくなります。その血栓が動脈を通って脳の血管まで運ばれて、脳の血管を詰まらせると、脳塞栓(心原性脳梗塞)を起こします。心原性脳梗塞は、脳梗塞のなかでも重症化しやすく、死亡や寝たきりの原因になるだけでなく、麻痺や言語障害といった重い後遺症を引き起こすことでも知られています。

 心房細動があると、脳梗塞を起こすリスクが5倍になるといわれています。しかし、この心房細動は、無症状で気づかない場合も多いので、自分で脈を測って(検脈)、リズムが乱れていないか確かめる習慣をつけたり、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。

====================================================
【健康ハートウィーク2022動画公開】

 8月10日の健康ハートの日を中心に、今年は健康ハートウィーク2022と題して、さまざまな啓発活動が日本心臓財団、日本循環器学会、日本循環器協会の3団体共催により実施されました。コロナ感染拡大防止の観点から、その多くはオンラインのイベントでしたが、アーカイブとしてたくさんの記録を残すことができました。ぜひご覧いただけますと幸いです。

 健康ハートの日 x 横浜FCコラボ「心臓病を克服したミネイロ選手と循環器医師のハート対談」
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/yokohama-fc/

 すごいぜ 心臓「小学生向け心臓教室」
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/heart-class/

 集まれ!未来のドクター(高校生、予備校生向け)
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/mirai-doctor/

 心筋梗塞患者と家族インタビュー 心疾患を防ぐために明日からできること
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/post-1/

 現役医師たちに SUSURUの毎日ラーメン生活を見せてみた(SUSURU TV)
 https://www.kenko810.com/event2022/entry/susutainability/

====================================================
【ドクターのつぶやき】
 
 カルボナーラ

 それまでに学会や研究会などでローマは十数回訪れていたが、ローマの教会で結婚式を挙げたときに訪れたイタリア料理店で食べたカルボナーラに妻がハマり、以後、国内外を問わず訪れるイタリア料理店で食している。
 カルボナーラの語源は、Wikipediaによると炭焼き職人風パスタソースという意味で、パスタにはスパゲッティを用いて、スパゲッティ・アッラ・カルボナーラというようである。

 カルボナーラの生まれは新しく、諸説あるが米軍が第2次世界大戦時にローマに持ち込んだ卵とチーズ、グアンチャーレで作るものをいい、我が国で一般的に使われる生クリームを入れたものは「亜流」とされる。
 生クリームが入ったもの、それはそれで美味しいのだが、妻はそれはカルボナーラではないと言い、麺の固さ(アルデンテか)なども含め評価が厳しいので、真のカルボナーラに出会うのは容易ではない。
 ローマには「カルボナーラ」というレストランが二つあり、妻がはまったのもその一つであるが、店はカルボナーラ発祥の地ではないと否定しているとのことである。いずれの店も100年以上の歴史がある一方で、1930年に出版されたイタリア料理レシピ本にはカルボナーラの記載はないとされるので、やはり第2次世界大戦後に広まったもののようである。ナポリやパレルモ、アマルフィなどの南イタリアではローマ風のカルボナーラはなく、生クリームのスープの様で、ミラノやフィレンツェ、ベニス、コルチナなどの北イタリアではローマ風のカルボナーラが出る。

 先日夏休みをタイのサムイ島で過ごしたが、欧米人が多く利用する島であるためイタリア料理店も多くみられる。トリップアドバイザーに惹かれてその一つでカルボナーラを食した。ローマで腕を磨いたらしいシェフであり店主のイタリア人が、カルボナーラは生クリームなどを使わないのがカルボナーラであり、ローマの心である、と強調していて、事実ローマらしいカルボナーラを美味しく食することができた。
 旅をするとき、特に海外旅行では、何を食するか迷うことも多いが、読者諸氏も一つのレシピを通して旅を楽しむのもより豊かな楽しみ方かもしれません。(H・S)

====================================================
【ご寄附のお願い】

 日本心臓財団は皆様の寄附により支えられております。
 http://www.jhf.or.jp/kifu/

 ○どなたでも100円からクレジットカードで寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/creditSelect.jsp?corp=298
 
 ○ソフトバンクのスマホをご利用の方は携帯料金と一緒にご寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/select.jsp?corp=298

==================================================== 日本心臓財団HEART WEB NEWS
 発行:日本心臓財団
 https://www.jhf.or.jp/

[ご意見・ご感想、配信先変更・配信中止等はこちらのアドレスにご連絡くだ
さい]
 response@jhf.or.jp

メールマガジンアーカイブ

こちらのアーカイブでは過去に配信されたメールマガジンをご覧いただくことができます(登録不要)。

一般向け

メディア・医療関係者向け

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い