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一般向けメールマガジン 第185号

HEART WEB NEWS No.185

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第185号】2021年1月7日発行(月刊)
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【目次】
 新年のご挨拶
 ドクターのつぶやき:浄めの塩
事務局移転のお知らせ
 ご寄附のお願い

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【新年のご挨拶】

 明けましておめでとうございます。
 新年にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
 昨年、日本心臓財団は設立50周年となる大きな節目の年を迎えました。
 半世紀の間、多くの若手研究者の方々への研究助成と充実した啓発活動を継
続してまいることができましたのも、ひとえに皆さまからの多大なご支援と、
多くの諸先輩医師の方々のご尽力の賜物でございます。ここに篤く御礼申し上
げます。

 昨年より現在も続いておりますCOVID-19による世界的な感染拡大は、世の中
の生活全般すべてに大きな影響を与え、行動変容をもたらしました。
 心臓病予防の大きな柱であるウォーキングなどの運動や、人との交流にも制
限がなされ、多くの人が自宅にこもり運動不足やストレスがたまる生活を強い
られていることと存じます。私どもも健康ハートの日における無料の健康相談
や市民公開講座など、皆様と直接ふれあう機会を中止せざるを得ませんでした。
 インターネットを活用した啓発活動を積極的に継続しておりますが、ネット
に不慣れな高齢の方々にはなかなか情報が届いていないかもしれません。とは
いえ、ネットは今や重要なコミュニケーションツールの一つであり、ぜひこの
機会にご活用いただけますと幸いです。
 また、心臓病の持病をお持ちの方々は、感染拡大の日々に、さぞかしご不安
であろうかと存じますが、主治医とよく相談して自己管理をしっかり行ってい
ただけましたら幸いです。

 こうした中、日本心臓財団はどのような形で啓発活動を実施していくか、試
行錯誤を重ねながら邁進していきたいと存じます。循環器病対策基本法も施行
される中、日本循環器学会や関連学会と協働して心臓病予防の分野の一翼を担
う所存です。

 とくに、最近急増している高齢者の心不全については、健康寿命の延伸のた
めにも適切な啓発が今後も必要と考えられます。様々な要因で心臓の機能が低
下すると息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなって直接命をおびやかす心
不全を予防し悪化を防ぐことが重要になってくるからです。

 50周年を節目として、さらなる飛躍を遂げるべく、今後も研究助成活動、啓
発活動に、日本心臓財団は真摯に邁進してまいります。
 そして、このような活動は、すべて皆さまからのご寄附があっての賜物です。
今後ともよろしくご支援いただきますようお願い申し上げます。

 最後に、皆さまにとりまして2021年が、COVID-19に負けず、健康でより良き
年となりますよう心からお祈り申し上げます。

                    公益財団法人 日本心臓財団
                       理事長 矢崎 義雄
 
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【ドクターのつぶやき】
 
 浄めの塩

 我が家の裏庭にミカンの樹がある。父が郷里、瀬戸内海の島の小さい村から
持ち帰った樹である。大きく育ちはしたものの、日陰の故もあって、長く、実
はならなかった。大きな鋭い爪のよう棘ばかりが選定を拒んでいた。それでも
父が亡くなった翌年、沢山の実をつけたのには、驚いた。棘ばかりだった樹が
父の死を悲しんだようにみえたのだった。感動した。
 このときから丁度、35年が経つ。以後も、実をつけることなく、年々、太く、
たくましく育ってきて、ついには毎年、落ち葉で周囲を埋めるだけの樹になっ
てしまった。隣家は迷惑されていたことであろう。そこで、今年は腹を決めて、
植木屋さんに伐採してほしい、とお願いした。植木屋さんは2代目である。先代
はわが子に厳しかったようであったが、私共には頼もしい専門家であった。切
らない方がよい、といわれるかと思ったら、すぐにわかってくれた。そして、
「浄めの塩」をすこしだけ、用意しておいてほしい、といった。

 「浄めの塩」は日常的にお目にかかることは少なくなった。それでも大相撲
ではいまだに馴染み深いし、時折、今でも昔ながらの料亭の玄関脇におかれて
いるのをみかける。葬儀でいただく会葬礼状には塩の小袋がつきものである。
 辞書を開いてみた。古事記に伊弉諾尊が亡くなった妻から逃げ帰ったとき、
海水で禊払いをしたという記載がある。苦労することを塩が侵むといい、食べ
物の塩加減を効かせるといい、ものを保存するのに用いられる。科学的にも安
定しているので、賞味期限の設定も免除されているという。

 ミカンは母の故郷、今治の借家の庭にもあった。戦後、引き揚げてきた中学
生の私は、ミカンの枝越しに流れてくる隣家の女学生が歌うシューベルトに感
動した。
 ミカンの樹が消えることは、思い出のきっかけが少なくなっていくことを意
味する。淋しいことである。「浄めの塩」はそういう時代に、思い出だけを汚
れのないように、永く残しておくためのセレモニーなのかもしれない。若い植
木屋さんにいわれて、すこししんみりしたのだった。(T.S.)

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【事務局移転のお知らせ】

 日本心臓財団事務局が12月7日より、下記に移転いたしました。
 (電話番号、ファクシミリも変更になりました)
 
 〒101-0047
 東京都千代田区内神田2-7-10 松楠ビル6階
 TEL:03-5209-0810 FAX:03-5209-0830

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【ご寄附のお願い】

 日本心臓財団は皆様の寄附により支えられております。
 http://www.jhf.or.jp/kifu/

 ○どなたでも100円からクレジットカードで寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/creditSelect.jsp?corp=298
 
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