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一般向けメールマガジン 第176号

HEART WEB NEWS No.176

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第176号】2020年4月6日発行(月刊)
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【目次】
 トピック:動脈硬化を予防しましょう
 お知らせ:まごまごするより、まず検診。
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:ナイル川と砂漠
 ご寄附のお願い

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 【トピック】

 動脈硬化を予防しましょう

 日本心臓財団では、毎年、一般の方々への心臓病の予防啓発として、健康ハート叢書を発行し、市民公開講座や関連イベントなどで配布しています。また、トーアエイヨー株式会社のご協力で、医療機関にも配布されています。

 2020年発行の健康ハート叢書は、「動脈硬化を予防しましょう」です。
 動脈硬化とは、血管の壁に「プラーク」(余分な脂質が血管の壁にたまってできたコブ)ができること等により、動脈が硬く、もろくなり、血管の働きの悪くなった状態のことをいいます。プラークはLDL(悪玉)コレステロールが血管壁の中にたまって起こり、プラークが大きくなって本来血液の流れるところ(内腔)の70%程度を占めてきて、血流が悪くなると狭心症などが発症することがあります。また、プラークが破れると血液の塊である「血栓」ができ、血管の内腔を閉塞して心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こすことがあります。
 
 日本人の死亡原因の第2位が心疾患、第4位が脳血管疾患となっており、両疾患ともにその多くが動脈硬化に起因しています(厚生労働省「平成30年度人口動態統計」)。動脈硬化を原因とする病気が多いのはコレステロール値などが高くなって起こる脂質異常症の増加が理由と言えるでしょう。

 脂質異常症は自覚症状がないのが特徴ですが、放置しておくと動脈硬化は進展し、命にかかわる重大な問題となる可能性があります。コレステロールが高いと言われたら、医師と相談しながら治療をしていきましょう。

 診断基準や管理目標値、生活習慣の改善による動脈硬化予防に関する内容につきましては、本冊子をご覧ください。本冊子は当財団のホームページからもダウンロードできます。

 日本心臓財団刊行物:健康ハート叢書 No.22 動脈硬化を予防しましょう
 https://www.jhf.or.jp/publish/sousyo/_no22_20202.html

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【お知らせ】

 ○まごまごするより、まず検診。(ACジャパン&日本心臓財団)

 今月よりテレビ、ラジオ、新聞広告を通じて、日本心臓財団の新しいACジャパンの支援キャンペーンが放送されています。
 岸部一徳さん演じるおじいさんが孫と遊んでいるうちに・・・
 高齢者の心不全を予防するため、とくに治療効果の高い弁膜症の早期発見と適切なタイミングでの治療を啓発しています。

 ACジャパンのキャンペーンの動画ページ(リンク)
 https://www.ad-c.or.jp/campaign/support/support_03.html

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【イベント情報】

 ★第84回日本循環器学会学術集会(京都)にて開催される予定だった市民向けのイベント、公開講座は、新型コロナウイルス感染拡大による学術集会延期のため、すべて延期または中止となりました(延期の日程については詳細未定です)

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【ドクターのつぶやき】
 
 ナイル川と砂漠

 新型コロナウイルス騒ぎは益々拡大し、欧米と比べればわが国の死者数は少ないものの、北海道、首都圏で始まった外出自粛も全国に拡大されている。オリンピック開催も1年延期され、リーマン・ショックを上回る緊急経済対策が各国で議論されている。
 感染拡大には海外からの帰国者、訪日外国人が注目されており、入国制限も強化されている。

私も2月上旬にエジプト旅行に出かけたが、3月上旬にナイル川のクルーズ船ツアー参加者での感染多発が報告され、ルクソールとアスワン間の3泊4日のクルーズが急遽注目を集めることとなった。集団感染が発生した大型クルーズ船とは違い、ナイル川クルーズ船の乗客は100~200人程度のもので、大小400艘以上のクルーズ船がひしめき合っている。ナイル川沿いに点在する町への接岸も桟橋はなく、数隻が折り重なって接岸し、各船の繋がった通路を通って上陸するといったものである。しかしやはり閉鎖空間であり、クラスターが発生しても不思議ではなかった。

 エジプト旅行の目的は、やはり一度ピラミッドをこの目で見たいというものであった。砂漠を背にして建つピラミッドは期待を裏切らなかった。その他に、アブ・シンベル神殿などの神殿、王家の谷のツタンカーメン王の墓などを見て回ったが、遺跡の多くは長年砂に埋もれていたもので、発掘は未だに続いている。改めて砂漠の大きさと威力に驚かされた。

エジプト国土の96%は砂漠で、9800万人の国民が住んでいるのはナイル川沿いのごく限られたエリアのみで、工場らしきものもなく、専ら観光が産業のようだ。ナイル川に沿った鉄道は1本のみで、船による交通が重要な位置を占めているが、クルーズ船から見えるほとんどが砂漠で、木々、農地は町の周辺に限られる。ナイル川の氾濫がその周囲の農耕を可能にし、エジプト文明の発祥につながったとされるが、この砂漠の存在が阻害因子にならなかったのが不思議である。

新型コロナウイルス騒ぎで人々の往来が人類の生活、進歩に及ぼす重要性を再認識させられた。エジプトの砂漠に囲まれた厳しい環境下では、ナイル川を渡る人の往来が文明発祥のキイだったのであろう。日本の様な森に囲まれた温暖な地に住む人類が文明発祥に関われなかったのは、のほほんとその地で生きていたためということであろうか。
( T.Y.)

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