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一般向けメールマガジン 第161号

HEART WEB NEWS No.161

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第161号】2019年1月8日発行(月刊)
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【目次】
 お知らせ
 トピックス:脳卒中・循環器病対策基本法 - 今、何ができるか
 お知らせ:心臓の「叫び」に気づいてください。
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:フレイルの予防
 ご寄附のお願い

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【トピックス】

 脳卒中・循環器病対策基本法 - 今、何ができるか

 「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」が、昨年12月14日に公布された。私共循環器疾患に携わる医療者ばかりでなく、患者の皆様とご家族をはじめサポートされてこられた方々の長年にわたる念願が、漸く叶ったところである。

 超高齢化を迎えた我が国において、活気ある高齢社会を築くには、健康づくりと疾患の予防による健康寿命の延伸、疾患に罹患しても重症化や再発を防止して、高齢者の自立機能の維持ないし向上を目指して対策を講じることが、社会的にも極めて重要な課題である。

 その中でも脳卒中と心臓病を中心とした循環器病は、高齢者の自立機能を損なって介護が必要となる要因の4分の1を占めるとともに、医療費の20%を費やしており、その対策が国として取り組まれることが求められていた。しかし、脳卒中と循環器病に対する国の政策は、平成18年に立法化された「がん対策基本法」に基づくがんへの対策と比較して、大きく遅れているのが現状であった。

 この度成立した「脳卒中・循環器病対策基本法」は、このような脳卒中と循環器病に対する国の対策を大いに進展させ、超高齢社会の抱える課題に応えるばかりでなく、現在これらの疾患に罹患している患者や家族の方々、さらには、将来健康的で良質な生活を過ごすことを目指している次世代の国民を支援するうえで大きく貢献するものと期待される。

 まず実施が望まれるのは、飛躍的に進歩している循環器疾患の治療法の均てん化である。それには中核となる拠点病院の整備と配置が必要であり、それにより急性期では、血栓溶解療法、特に喫緊の課題である脳血栓への実施、そして亜急性期では、迅速で適切なリハビリテーションの開始が全国的に展開されて、患者の生命予後ばかりでなく、生活の質も大きく改善することが期待される。

 さらに、健康寿命の延伸に重要な循環器病の予防、特に未病の段階での一次予防の徹底が重要であることから、基本法による健康診断の実効性の向上を目指した施策の実施を望みたい。また、一度循環器病に罹患した患者が、再発や重症化することを防止する、いわゆる二次予防も高齢者の介護や認知症対策から極めて重要な課題である

 もう一つ重要なのが、行政の支援が必要な疾病登録である。その実施により循環器病の患者数や治療に関するビッグデータを得るとことが可能となり、エビデンスの基づく疾病対策や新しい治療法の開発などが大きく進展するものと予測される。

 この度の基本法の成立により、このような脳卒中や循環器病における諸課題への対応が実施されることが望まれている。

日本心臓財団理事長 矢崎義雄

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【お知らせ】

 心臓の「叫び」に気づいてください。(ACジャパン&日本心臓財団)

 この7月から1年間、テレビ、ラジオ、新聞広告を通じて、日本心臓財団の新しいACジャパンの支援キャンペーンが放送されます。
今回も、ユニークな内容で、高齢者の心不全を予防するため、とくに治療効果の高い弁膜症の早期発見と適切なタイミングでの治療を啓発します。

 ACジャパンのキャンペーンの動画ページ(リンク)
 https://www.ad-c.or.jp/campaign/support/support_03.html

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【ドクターのつぶやき】
 
 フレイルの予防

 高齢者と呼ばれることにも慣れてくると、高齢者の健康問題も身近に感ずるようになった。記憶力が落ち、薬の名前を思い出せないことも珍しくなくなり、「認知症」が近づいてきているように思うが、もう一つ気になるのは、「フレイル」「サルコペニア」などの身体能力の低下に関わる話題である。
 つい昨日までの最大のチェックポイントであった「メタボ」との混血のような「サルコペニア肥満」などの言葉もあるようだ。

 加齢に伴う身体の衰弱を表す「Frailty」の訳として、日本老年医学会が「虚弱」をやめて「フレイル」と提唱したのが平成26年であり、そろそろ5年になる。超高齢者社会へ突入して、確かに最早「フレイル」から目を背けるわけにはゆかないだろう。「フレイル」には身体的問題のみならず、精神・心理的問題、社会的問題もあることは承知しているが、やはり気になるのは身体的側面である。

 Friedらが発表した「フレイル」の評価基準は、(1)体重減少、(2)疲労感、(3)日常生活活動度の低下、(4)身体能力の減弱(歩行速度)、(5)筋力の低下(握力)であり、3項目以上がフレイル、1~2項目がプレフレイル、0項目が健常である。国立長寿医療研究センターが示したその評価基準の数値やイレブンチェックの質問内容をみると、私はまだ当分「フレイル」には関係ないな、と安心するが、そのチェック項目は頭に残り、自己点検を繰り返すことになる。

 そうか、体重減少はダメなのか、大丈夫だ、むしろ最近は太ってきている。朝のラッシュの中で、まだ歩くスピードは若い人に負けないぞ、と若い女性を追い越して悦に入る。外出の機会を減らしてはいけない、野菜とお肉を毎日2回も食べてはいないので、今日はそれを取り返すために焼き肉屋へ行こう。などなど。

 特に「フレイル」の主原因である「低栄養」と「サルコペニア」(加齢に伴う筋力低下)には注意を払っている。低栄養、オーラルフレイルを防ぐためには、肉を食べること、孤食とならないように友人との共食の機会を増やすこと、更に、下肢のサルコペニアを防ぐためにはよく歩くこと、などが予防策であると理解している。
 そうか、最大のフレイル予防策は、友人とせっせとゴルフへ行って楽しむことだな、との名答にたどり着き、「フレイル」の記事を読む度に、今まで以上にもっとゴルフ場へ通わなければいけない、との義務感に駆られている。フェアウエイをスタスタと歩いて行く88歳の先輩を見る度に、その思いを強くしているこの頃である。 (T.Y.)

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