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一般向けメールマガジン 第147号

HEART WEB NEWS No.147

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第147号】2017年11月2日発行(月刊)
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【目次】
 トピックス:家庭心電計を上手に利用しよう
 STOP MI(ストップ 心筋梗塞)
 血管健康くらぶ
 AEDサスペンスドラマゲーム
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:心不全患者の心臓リハビリテーションとは
 ご寄附のお願い

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【トピックス】

 家庭心電計を上手に利用しよう

 心臓病の検査には心電図検査が欠かせません。しかし、診断には異常(発作)が起きたときの心電図を記録することが重要なのですが、一過性のものや、たまに起きる発作の場合には病院の心電図検査でとらえることはできません。
そこで最近、普及し始めたのが携帯型の心電計です。いつも携帯していて、いつでも、どこでも、だれでも簡単に計測できる心電計は、異常が起きたときに素早く計測することができます。さらに、症状の出ていない不整脈を発見したり、スポーツの前や毎朝のチェックなど、予防のために活用することもできます。
日本心臓財団のホームページでは、こうした誰でも使える携帯型の心電計を家庭用心電計とよんで、その上手な使い方について、わかりやすく解説しています。

 この家庭用心電計には、いつも携帯していて何か症状があったときにチェックするイベント心電計という面と、症状がなくても任意に心電図を観察するモニター心電計という面があります。
家庭用心電計は、1誘導(1方向)で計測するものが主体となっています。立体的な心臓を1方向のみで断面的にとらえることしかできないので、健康診断や病院で受ける12誘導心電図(12方向)に比べれば、多くの詳しい情報は得られません。しかし、誰でも、いつでも、どこででも計測できること、動悸や胸痛が起きたときにすぐに計測できるところに大きな価値があります。

 また、超高齢社会に伴い、心房細動という不整脈を持つ人がわが国にも急増しています。治療している方は70~80万人といわれていますが、気づかない方も含めるとその数倍はいる可能性があります。
 心房細動は心臓の心房部分が細かく震える状態となる不整脈で、それ自体で致死的になるものではありませんが、心房細動を起こすと心房内の血液の流れがよどんで血栓を作り、その血栓が脳の血管に流れて脳梗塞を生じる可能性があります。
 この心房細動は多くの場合、一時的に出現することから、動悸などの症状のためや健康診断で発見されればよいのですが、見過ごされる場合もあります。不整脈は心電図を計測する機会が多いほど発見される可能性も高くなりますので、家庭用心電計で日常チェックをするようにすれば症状のない(無症候性)心房細動を発見できる可能性が高くなります。さらに治療後にも、再発していないかどうかのチェックもできます。
このように、家庭用心電計は、心房細動の発見や予後のチェックに非常に役立つものです。

 詳細は、当財団のホームページ「家庭心電計を上手に利用しよう」をご参照ください。
 http://www.jhf.or.jp/ecg/

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【STOP MI(ストップ 心筋梗塞)】

 心筋梗塞が起こる前に、こんな症状が・・・

 心筋梗塞は、一旦発症すると致死率約40%の非常に怖い病気です。

 心筋梗塞で入院した人の院内死亡率は10%以下で、入院後の予後は良好です
が、心筋梗塞による死亡の多くは、入院する前におこります。

 そのため、心筋梗塞を一旦発症した人を助けるためには、一刻も早い救急搬
送や、AEDの活用が重要ですが、それでも救命が難しい場合も多くあり、発症を
予防することが重要です。

 幸い、心筋梗塞患者の約半数は、発症前に前兆を自覚していることが知られ
ており、この前兆の時点で治療すれば、心筋梗塞の発症を防ぐことができます。

 そこで、この前兆の存在を広く知ってもらい、前兆を感じたらすぐに病院へ
行くようにできれば、その人達が心筋梗塞を発症するのを防ぐことができます。

「胸の痛み、圧迫感、紋扼感」「胸やけ」「腕・肩・歯・あごの痛み」・・・


 *日本心臓財団は日本循環器学会が推進する心筋梗塞(MI)予防のための啓
発活動であるSTOP MIキャンペーンを支援しています。
ぜひ下記サイトをご覧になってください。
 http://stop-mi.com/

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【血管健康くらぶ】

 身体よろこぶ動画をシェアしよう!
 動脈硬化予防きっかけムービーをフェイスブックにて配信中。

 血管健康くらぶのページ
(フェイスブックをやっていなくても観ることができます)
 https://www.facebook.com/doumyakuc2/

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【AEDサスペンスドラマゲーム】

 皆さん、もうやってみましたか?
 日本循環器学会と「減らせ突然死」プロジェクトが制作した、AED・心臓
マッサージを楽しく学べるサスペンスゲーム「心止村 湯けむり事件簿」。
 ある老舗の温泉旅館で倒れたひとりの男。そこからはじまる命をかけたサス
ペンスゲーム。 問題を解いていくと、自然とAEDや心臓マッサージの方法が
身につくゲーム型のウェブコンテンツです。

 AEDサスペンスドラマゲーム
 「心止村 湯けむり事件簿」
 http://aed-project.jp/suspence-drama/
 または「AEDサスペンス」で検索

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【イベント情報】

□■日本循環器学会関東甲信越支部主催
   第3回心肺蘇生法 市民公開講座

 日 時:2017年12月3日(日)13:00~16:00
 会 場:JPタワーホール&カンファレンス (KITTE 4F)
     東京都千代田区丸の内二丁目7番2号

 参加費:無料(事前申込)
 プログラム
  1)講演「スポーツ中の心臓突然死を防ぐために」
     演者:坂本哲也(帝京大学救急医学講座)
  2)パネルディスカッション
    スポーツと心臓
     林 同文(日本郵船 健康管理センター)
     片山右京(元F1ドライバー)
     二宮清純(スポーツジャーナリスト)
  3)心肺蘇生法実習


 □■東京:慈恵PUSHコース

 日 時:2017年12月9日(土)13時~14時
 場 所:慈恵会医科大学(会場は未定)
     東京都港区西新橋3-19-18
 内 容:簡単キットを使った胸骨圧迫とAEDの講習会
 参加費:無料 (どなたでも参加できます)
 詳細:http://www.atagoqq.org/event/show/155
 *当日、飛び入り参加も可能です。

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【ドクターのつぶやき】
 
 心不全患者の心臓リハビリテーションとは

 何十年も前には心不全患者の身体活動については心不全を悪化するものと考えられ、ひたすら運動制限が推奨されていた時代があった。
 しかしながら有酸素運動を中心とした運動療法によって慢性心不全患者においてもQOLが改善しさらに心不全の悪化による再入院が予防できることがわかり、現在、慢性心不全のガイドラインと心臓リハビリテーションのいずれのガイドラインにおいても慢性心不全患者に対する運動療法はクラス1の推奨が与えられるに至ったが、実際にはまだまだ十分普及してきたとはいいがたい。

 この原因はいくつか考えられ、まず心臓リハビリテーションという医学用語が一般市民のみならず医療関係者、さらには循環器の専門医にすら十分に理解されていないという点にある。
 つまり心臓リハビリテーションは単に急性期に早期離床から退院につなげるものではなく、長期的な二次予防を目的とした包括的な心不全管理プログラムであって、その遂行のためには医師、看護師、理学療法士・作業療法士のみならず薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、臨床検査技師などの多職種が協力し介入するチーム医療が必要であるということである。
 しかしながら、この点の理解がなかなか普及していない。

 さらにわが国で増加する超高齢の心不全患者の多くはフレイルが進んでおり、通常の心臓リハビリテーション・プログラムを実施することが困難なことが多い。また、心臓リハビリテーションをどこで行うかという問題もある。今後地域包括ケアが進んでゆく過程において基幹病院だけはなく心臓リハビリテーションを行いうる地域の施設が増加することが必要である。

 このような様々な問題に取り組み真の心臓リハビリテーションがさらに普及することを期待したい。(S.M.)

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