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一般向けメールマガジン 第135号

HEART WEB NEWS No.135

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第135号】2016年11月1日発行(月刊)
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【目次】
 トピックス:運動習慣をつけるには
 血管健康くらぶ
 AEDサスペンスドラマゲーム
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:QOLからQODへ
 ご寄附のお願い

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【トピックス】

 運動習慣をつけるには

 日本心・血管予防会主催、日本心臓財団、国際医療福祉大学共催で、10月16日に心・血管病予防GREEN IVY運動の一環として「Take ABI & Echo」が東京・青山にて開催され、そこで行われた市民公開講座(講師:東京医科歯科大学末梢血管外科科長 井上芳徳先生)より、運動習慣の動機づけに関する面白い尺度表が紹介されたので、ここにご紹介いたします。

 以下は、簡易版運動習慣の促進要因、阻害要因尺度(東京医科大学公衆衛生学講座)より、運動をしない理由について考察するものです。
 自分が運動しない理由について、1)から10)の理由を、まったくそうは思わない場合には1,まったくそうだと思う場合には5まで、5段階評価で点数をつけてみてください。できるだけ3は避けて、どちらに近いか考えてください。

○私が運動しないとき、その理由は

             そう思わない       そう思う
1)運動はつまらない        1 2 3 4 5 
2)十分な時間がない        1 2 3 4 5 
3)家族が勧めない         1 2 3 4 5 
4)無精である           1 2 3 4 5 
5)天気が悪い           1 2 3 4 5 
6)運動によって疲れてしまう    1 2 3 4 5 
7)仕事が多すぎる         1 2 3 4 5 
8)一緒に運動する人がいない    1 2 3 4 5 
9)動機づけに欠ける        1 2 3 4 5 
10)施設がない           1 2 3 4 5 

 自分がつけた点数を合計してみてください。
 20点以下であれば運動する気持ちは十分にあることになります。25点以上の人は無関心ということになります。

 なかでも4)と9)の理由の回答の点数を足してみてください。5点以下は大丈夫ですが、6~7点以上は運動に関して、怠惰性が高い人です。
 実は、この怠惰性は、万歩計をつけている人のほうが低くなる傾向があるそうです。たとえば万歩計をつけて一日の歩数を確認するなど、なにか運動のきっかけをつかむことが運動習慣をつけるためには重要といえます。
 ぜひ、こうしたきっかけを見つけて、生活習慣病予防のために運動習慣を身につけましょう。
 
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【血管健康くらぶ】

 日本心臓財団と動脈硬化予防啓発センターが共同運営する動脈硬化予防サイト「血管健康くらぶ」では、動脈硬化の予防に生活習慣を改善するさまざまな情報を掲載しています。

 血管健康くらぶ
 http://www.doumyaku-c2.jp/

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【AEDサスペンスドラマゲーム】

 皆さん、もうやってみましたか?
 日本循環器学会と「減らせ突然死」プロジェクトが制作した、AED・心臓マッサージを楽しく学べるサスペンスゲーム「心止村 湯けむり事件簿」。
 ある老舗の温泉旅館で倒れたひとりの男。そこからはじまる命をかけたサスペンスゲーム。 問題を解いていくと、自然とAEDや心臓マッサージの方法が身につくゲーム型のウェブコンテンツです。

 AEDサスペンスドラマゲーム
 「心止村 湯けむり事件簿」
 http://aed-project.jp/suspence-drama/
 または「AEDサスペンス」で検索

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【イベント情報】

 □■慈恵PUSHコース開催
   一般の方々を対象にした、簡易心肺蘇生コース「PUSHコース」
   (胸骨圧迫とAED使用法に限定した、お子さんにもわかりやすい講習)

 日 時:2016年12月17日(土)13:00~14:00(予定)
 場 所:慈恵大学病院(新橋本院) 高木会館1階ロビー
     東京都港区西新橋3-25-8
 参加費:無料
 申込み:http://www.atagoqq.org/event/show/120
     *当日飛び入り参加も可。

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【ドクターのつぶやき】

 QOLからQODへ
 
 最近耳にして新鮮な響きがあった言葉に「QOD」がある。

 よく耳にする言葉はQOL(Quality of Life:生活の質)である。身体障害が発生した時のリハビリテーションでは、日常生活能力の回復と共にQOLの向上が重要という話はよく聞くし、進行癌の患者に対する早期の緩和ケアがQOLの向上に役立つという話もよく聞く。

 高齢者や病人の介護で「生活の質」「人生の質」をどう確保するかは大きな問題であろうが、その介護の世界で、終末期のQOLの問題から一歩踏み込んで、QOD、即ちQuality of Death/Dying、「死の質」に関する議論が正面切って行われるようになった、という話を聞いた。死をどう迎えるか、患者本人、周りの家族、医療者にとって悩みの多い問題であるが、これをQODと呼ぶ話は知らなかった。

 では「質の高い死」とは何であろうか。患者や家族の希望にかない、患者や家族のみならず関わる医療者、介護者も悩みや苦痛から解放されるような死だとされているようだが、死生観や価値観が大きく係わるものだから、一人一人が思い浮かべる「質の高い死」も多種多様であろう。

 自分のことを考えると、すぐに思い浮かぶ問題は、「寝たきり老人」はごめんだという話だ。寝たきりになったら、中心静脈栄養、経管栄養、そして胃瘻と続く延命治療はご免被りたい、という意味である。周りの医師の友人に聞いても、寝たきりとなっても長く生きたいという人はいない。医療者は色々な状況を見聞きしている。延命治療が続き、本人は死にたくても死ねない患者の話を見聞きしているが故に、延命治療はご免だとの思いが普通の人より強いのかもしれない。

 欧米には「寝たきり老人」はいないと言われている。口から食べられなくなっても胃瘻や点滴などで延命を図ることはせず、それはむしろ非倫理的だと皆が認識しているからだという。日本人の死生観や道徳観が一気に変わるとは思えないが、国民と医療者がQOD問題に正面から向き合うことから、国民のQODへの認識に変化が生ずる可能性は充分ある。笑顔で見送り、見送られる死もあっていいのではないか。

 終末期の延命措置や胃瘻の問題で悩まされることを少なくするには、コロリとこの世におさらばすることである。ピンピンコロリである。そしてコロリの代表的な病気は心臓病である。医師の世界では、死ぬときは自分が専門とする病気で死ぬとの言い伝えがあるので、私もコロリの恩恵にあずかれる可能性がある。ちゃんと遺言状を書き、日頃から奥さんに感謝の念を伝えておけば、私のQOD問題は解決しそうであるが、どうであろうか。(T.Y.)

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