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一般向けメールマガジン 第134号

HEART WEB NEWS No.134

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第134号】2016年10月3日発行(月刊)
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【目次】
 トピックス:「大盛り」に要注意!
 血管健康くらぶ
 AEDサスペンスドラマゲーム
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:役者の矜持と医者の矜持
 ご寄附のお願い

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【トピックス】

 「大盛り」に要注意!

 今回は、6月に開催された第52回日本循環器病予防学会学術集会」市民公開講座より、帝京大学の大久保孝義教授による"「大盛り」に要注意!"と題した講演内容を紹介します。

 近年、男性の肥満者が増加しています。成人男性では、肥満者の割合が1970年代からの30年間でおよそ2倍に増え、最近では、20~60歳代の約3割が肥満という状況で推移しています。

 肥満増加の要因は、外食や市販食品のサイズの「大型化」、「欧米化」、「大盛り化」による摂取エネルギーの増大が考えられます。
 食べるという行為は、カロリーを消費します。「まとめ食い」をすると、分けて食べるよりも食事で誘発されるカロリー消費(熱産生)が少なくなり、太りやすくなります。
 朝食と昼食でそれぞれ茶碗一杯のご飯を食べると、合計約44kcalですが、朝食を食べずにお昼に茶碗二杯分まとめ食いをすると、約20kcalしかカロリーを消費しないのです。

 わが国の長期追跡調査である「ニッポンデータ80」では、男性は、食事で得ているエネルギー量(総摂取エネルギー量)が多い人ほど、その後29年間の死亡リスクが高いことがわかっています。
 男性では、食べる量が最も少ない群(1日2,100kcal未満)に比べて、最も多い群(2,817kcal以上)は、総死亡のリスクが45%高くなっていたのです。
 さらに、BMIが25以上の肥満の男性では、総死亡率が、食べる量が最も多い群は、最も少ない群の約3倍になっていました。もともと肥満の人が食べ過ぎ、大食いをしていると、生活習慣病になって死亡率がより高くなるのです。
 女性では摂取エネルギーと総死亡率の間に関連性はみられませんでした。太めの女性がダイエットのため食べる量を減らしていたのかもしれません。
 しかし、だから女性は大食いでも安心とは言えませんので、ご注意ください。

 一日三食、腹七分目。食品の種類を多く(バランス良く)。あぶら分は控えめに。これが食事のポイントとのことです。

 詳細は、血管健康くらぶ「コラム」をご覧ください。
 http://www.doumyaku-c2.jp/column/
 
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【血管健康くらぶ】

 日本心臓財団と動脈硬化予防啓発センターが共同運営する動脈硬化予防サイト「血管健康くらぶ」では、動脈硬化の予防に生活習慣を改善するさまざまな情報を掲載しています。

 血管健康くらぶ
 http://www.doumyaku-c2.jp/

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【AEDサスペンスドラマゲーム】

 皆さん、もうやってみましたか?
 日本循環器学会と「減らせ突然死」プロジェクトが制作した、AED・心臓マッサージを楽しく学べるサスペンスゲーム「心止村 湯けむり事件簿」。
 ある老舗の温泉旅館で倒れたひとりの男。そこからはじまる命をかけたサスペンスゲーム。 問題を解いていくと、自然とAEDや心臓マッサージの方法が身につくゲーム型のウェブコンテンツです。

 AEDサスペンスドラマゲーム
 「心止村 湯けむり事件簿」
 http://aed-project.jp/suspence-drama/
 または「AEDサスペンス」で検索

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【イベント情報】

 □■慈恵PUSHコース開催
   一般の方々を対象にした、簡易心肺蘇生コース「PUSHコース」
   (胸骨圧迫とAED使用法に限定した、お子さんにもわかりやすい講習)

 日 時:2016年10月8日(土)13:00~14:00(予定)
 場 所:慈恵大学病院(新橋本院) 高木会館1階ロビー
     東京都港区西新橋3-25-8
 参加費:無料
 申込み:http://www.atagoqq.org/event_category/show/11
     *当日飛び入り参加も可。

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【ドクターのつぶやき】

 役者の矜持と医者の矜持
 
 今年は映画「男はつらいよ」の寅さん没後20年を記念する追憶行事が賑やかである。寅さんこと渥美清さんは、自分の本名を明かすことなく、自宅のこと、家族のことを誰にも秘めたままだったといわれる。
 転移癌に苦しんだ晩年、車に乗っている間は、ただ、不機嫌に黙ったままで、周囲に手を振ることもしなかったという話が残っている。それほどに辛かったのだと思っていた。
 しかし、今になって、ふと気がつくことがあった。彼が喜劇役者として人に見せたかったのは舞台の上、あるいはフィルムの上の自分であり、そのような場を離れたときの自分は別の個人であるというプライドがあったのではないか、いわば役者の矜持があったのだ、と思ったのである。

 医者の場合を考えてみた。病院、診療所にいる間だけが医者なので、勤務場所を離れたら医者ではない、プライベイトな場所、プライベイトな時間にいる医者はあなたの医者ではない、頼りにしてほしくはない、といってよいのだろうか。
 昔、変動する血圧値を気にして、深夜、早暁、お構いなしに私宅に電話してくる患者さんがいた。医者というものは、いつでも、どこででも、頼られれば、応じなければならない、と自分自身にいいきかせてきた私はともかく、家内が閉口していた。しかし、電話はいつ頃からか、ぷっつり来なくなった。
 ある日、待合室でこの人にばったり出会った。聞くと困り果てた私が紹介した若い専門医とうまがあって喜んでいる、といわれた。医者に望まれるのはまずはその技、つまり患者をそれなりによく理解させることができることであったのである。

 役者は芸に矜持をもち、医者もまず、その技に矜持をもつものでなければならない。その上で、医者の場合に付加的に必要になってくるのが平素の頼りなのである。寅さん番組をみながら、あるいは見当違いなのかも知れない思いにしばし、考え込んだのだった(T.S.)。

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