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一般向けメールマガジン 第124号

HEART WEB NEWS No.124

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第124号】2015年12月3日発行(月刊)
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【目次】
 TOPICS :コレステロールをいくら摂ってももよいのか
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:スマホと情報の変化
 ご寄附のお願い

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【TOPICS】

コレステロールをいくら摂ってもよいのか

 少し前に、「コレステロールはいくら食べてもいい」という新聞記事があって、間違った理解をされた方が多かったと思います。
 日本心臓財団と動脈硬化予防啓発センターが共同運営している動脈硬化予防啓発サイト「血管健康くらぶ」の最新コラムでは、今年の夏に仙台で開催された日本動脈硬化学会市民公開講座で、帝京大学教授の木下誠先生が講演された内容をコラムにまとめていますが、その中から、このテーマに関するお話を紹介します。

 そもそも、この情報の出所は米国厚生省で、「食事によるコレステロールの摂取と、血液中のコレステロール値の間に特段の関係はない。だからコレステロールの食べ過ぎはあまり問題がないと考える」という声明が出たのです。

 しかし、その後に専門家のコメントが付いています。
 飽和脂肪酸とコレステロールの制限は、血中のコレステロール値との関連がなくとも当然重要である。しかし、その前に米国人には糖分やカロリーの過剰が大きな問題なのだということ。さらに、この声明は、一般の米国人に向けたものであって、脂質異常症の人には当てはまらないとコメントしています。
 コレステロール値が高く食事制限を行っている人は、コレステロールを過剰に摂取してはいけないのです。これは今までと変わりありません。

 厚生労働省も「日本人の食事摂取基準2015」で、1日の食事コレステロール量は少ないほうが高コレステロール血症対策によい、と明言しています。

 では、コレステロールをどのくらいまでに抑えればいいのでしょうか?
 実は、その具体的な値を出せる根拠は少なく、明確な数字は出されていません。しかし、脂質異常症の人が、食事のコレステロール量を減らしたほうがよいのは間違いありません。
これが、新聞で報道されていた記事の正しい内容です。

 実際には、コレステロールを摂取してその値が大きく上がる人と、たくさん摂取しても血液中のコレステロール値がさほど上がらない人がいます。
 木下先生は、食事療法でコレステロール値がぐっと下がる人は、まずは食事でがんばったほうがいいと考えているそうです。

 詳細は、血管健康くらぶ「コラム」
 http://www.doumyaku-c2.jp/column/2015/10/entry_916/

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【イベント情報】

 □■慈恵PUSHコース開催
   一般の方々を対象にした、簡易心肺蘇生コース「PUSHコース」
   (胸骨圧迫とAED使用法に限定した、お子さんにもわかりやすい講習)

 日 時:12月12日(土)12:30~13:30
 場 所:慈恵大学病院(新橋本院) 高木会館1階ロビー
     東京都港区西新橋3-25-8
 参加費:無料
 申込み:http://www.atagoqq.org/event/show/98
     *当日飛び入り参加も可。

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【ドクターのつぶやき】

 スマホと情報の変化

 とうとうスマホに買い換える羽目になった。息子が他社からD社に買い換えるが、家族割りがあり、まとめると安くなるなど、よく分からないが得になるようだし、自嘲気味にガラケーで十分と言いながらも、何となく時代に遅れている後ろめたさを伴っていたこともあり、妻と一緒に買い換えることにした。
 新機種が出たためDショップは大混雑、申し込んだ時点で3時間以上の順番待ちと言われ、昼食をとって店に戻り、色々と3人分の手続きが始まり終わってみれば店に行ってから8時間が経過していた。
 特別セールス期間なのか、おまけとしてiPADが3台タダで提供されたが、使用料が加わるため結果的には安くは無いのかもしれない。
 見やすくて便利ではあるが、iPhoneとパソコンの組み合わせで十分と思われる反面、英会話教室に通う妻は、Web上での練習に重宝しているようではある。

 ポケベルに始まり携帯電話が普及して来たかと思うと、ガラケーは廃止になるのではないかという勢いで、老いも若きもiPhoneに切り替えさせられ、情報端末は急速に変化してきた。
 ブログやラインなど、受け手側から発信する情報は微々たるもので、個人はiPhoneの奥に広がる膨大な情報量の前にさらされて、選択に困惑するほかなすすべも無い。

 学会誌はオンラインジャーナルとなり、コストは削減され、検索を含めて情報へのアクセスは容易となり、時間軸は益々短縮されて変化は急速となっているが、情報は仮想空間の中に止まり、手に取ってみる実体は伴わない。求めていた文献を図書館の中で手に取り、著者や背景に想いをはせ、先人の誰かがつけた印や書き込みに意味を考え、開くページから立ち上る埃や匂いに嚔をする現実もまた、想像が作り出す別の仮想空間として捨てがたいものがある。

 石に刻まないまでも、情報が実体としてどのように残されて継承されていくのか、現在の膨大な情報がどのように後の世で理解されるようになるのか、興味と不安を覚える。(H.S.)

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