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一般向けメールマガジン 第123号

HEART WEB NEWS No.123

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第123号】2015年11月4日発行(月刊)
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【目次】
 TOPICS :新しい救命ガイドラインと学校教育への普及
 血管健康くらぶ
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:楽々できる食塩無添加食
 ご寄附のお願い

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【TOPICS】

新しい蘇生ガイドラインと学校教育への普及

 10月15日に、蘇生に関する国際コンセンサス2015が発表され、AHA(アメリカ
心臓協会)ガイドライン、そして日本の蘇生ガイドライン(日本蘇生協議会)
が発表されました。

 日本のガイドラインでは、心肺蘇生の入り口である「(普段通りの)呼吸な
し、死戦期呼吸」を判断するときに、「わからないときには胸骨圧迫を開始す
る」という言葉が明記されました。
 これは、さいたま市の小学校で起きた桐田明日香ちゃんの事故を教訓に、さ
いたま市教育委員会で作られた、迷ったり、わからなかったら胸骨圧迫、AEDの
使用を開始するという「ASUKAモデル」のコンセプトが採用されたものです。

 人工呼吸を行う意思と十分な技能を有しない場合は、胸骨圧迫のみを行うこ
ととし、質の高い胸骨圧迫が心肺蘇生でもっとも重要であることを強調してい
ます。胸骨圧迫の手技については、深さが約5センチ(6センチを超えないよう
にする、小児は胸の厚さの約1/3)、速さが100~120回/分と、2010年版と若干
表現が変わりましたが、強く、早く、絶え間なくという胸骨圧迫の重要性を訴
えていることに変わりありません。

 また、心肺蘇生を体系的に広げるために、学校における心肺蘇生教育を充実
させる必要性についても言及しています。この発表に先立つ9月30日、明日香ち
ゃんの命日には、日本臨床救急医学会と日本循環器学会が連名で、文部科学大
臣に「学校での心肺蘇生教育の普及並びに突然死ゼロを目指した危機管理体制
整備の提言」を行い、その記者会見には、明日香ちゃんのお母様や、元さいた
ま市教育長の桐淵氏も同席されました。

 日本では急速にAEDの普及が進み、AEDによる救命例も報告されていますが、
まだまだ救える命はあります。日本心臓財団は、これからも心臓突然死から多
くの人を救うために、ガイドラインの普及や学校教育を含めたさまざまな救命
講習の普及啓発に諸団体と協力して取り組んでいきます。

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【血管健康くらぶ】

 日本心臓財団と動脈硬化予防(研究・行動)啓発センターの共同制作による動脈硬化予防啓発サイトです。生活サイクルや性格に合わせた簡単な動脈硬化予防法を身につけましょう。
 第47回日本動脈硬化学会学術集会市民公開講座より「動脈硬化とはどんな病気?」(及川眞一先生講演)をコラムに追加しました。

 血管健康くらぶ
 http://www.doumyaku-c2.jp/

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【イベント情報】

 □■慈恵PUSHコース開催
   一般の方々を対象にした、簡易心肺蘇生コース「PUSHコース」
   (胸骨圧迫とAED使用法に限定した、お子さんにもわかりやすい講習)

 日 時:12月12日(土)12:30~13:30
 場 所:慈恵大学病院(新橋本院) 高木会館1階ロビー
     東京都港区西新橋3-25-8
 参加費:無料
 申込み:http://www.atagoqq.org/event/show/98
     *当日飛び入り参加も可。

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【ドクターのつぶやき】

 楽々できる食塩無添加食

 昨年の3月から家庭で原則食塩無添加の食事をしてからはや1年9ヶ月が経
過した。今年6月に"妻のギブアップ"と題して一旦この日本高血圧協会のブ
ログ(ドクター上島の食塩無添加食日記、http://ketsuatsu.net/wp/ )を終え
たが、実際は現在も家庭ではほとんど食塩無添加食で過ごしている。6月で一
旦終えた訳は、妻の『少しは調味料も使えるように1日食塩2gぐらいは追加
してもええのと違う』との意見からだ。妻の思惑は、これによって少し料理の
味付けを広げたいと思ったのであろう。確かに、食塩無添加食にした私の1日
の食塩摂取量は24時間蓄尿から計算すると3g台であり、WHOの1日5g未
満にとの基準を十分に満たしている。

 ところがである、私はこの"許可"された食塩2gを正にしめしめと言わん
ばかりに大好きな麺類の出汁づくりに使うようになり、妻からは料理の味付け
の幅を広げるのには役にたたないとこぼされるようになった。とは言っても、
この出汁は極めて薄味であり、週に1、2回程度であるから、以前からすると
極めて希と言っても良い。

 これ以外は、やはりほとんど毎日、食塩無添加食を楽しんでいる。それが美
味しいのだ。困ったことと言うと、外食でどうしても味付けの濃いものしか食
べるものがないとき、美味しいと感じるより味が濃いなと拒否反応が起こり、
食べるものがないことである。よって、食塩無添加食はむやみやたらと食べる
ことの抑制にもなり、メタボ対策にもなるのである。

 私が1年9ヶ月にわたって実践している食塩無添加食の習慣は、外食での減
塩にも役立ち、今では、レストランで『ドレッシングは掛けずに別にして持っ
てきて下さい』となんのためらいもなく言えるようになった。もちろん、濃い
味付けのものは少量食し、刺身はわさびのみで、豆腐も薬味のみで食べる。何
より、ご飯もそれだけで美味しく食べられる味覚の敏感さを得、炊きたてのご
飯、甘みのある得も言われぬに味に惚れている。
 食塩無添加食などできるのかなと思われる方、ぜひ試してみて下さい。

                上島 弘嗣(滋賀医科大学名誉教授)

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