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一般向けメールマガジン 第106号

HEART WEB NEWS No.106

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第106号】2014年6月2日発行(月刊)
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【目次】
 TOPICS「食塩無添加生活」
 イベント情報
全国心臓病の子どもを守る会「子どもが心臓病と言われたら」
 ドクターのつぶやき「日本的風土」
 事務局よりお知らせ
 ご寄附のお願い

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【TOPICS】食塩無添加生活

 夏も近づき、汗をかく季節になりますと、塩分が必要と思って、意識的に塩
分を摂取する方がいらっしゃいますが、日本人はもともと通常の食生活でも塩
分を摂りすぎている方が多いので、よほどの大汗をかいたとき(こういう場合
は水分も必要なので、むしろ塩分も含めたミネラルの入ったスポーツドリンク
を飲みましょう)以外は、意識的に塩分を摂る必要はありません。

 一般の日本人成人男性の塩分摂取量は、9.0g/日未満,成人女性は7.5g/日未
満が望ましいとされていますが、高血圧予防には6g/日未満が推奨されます。
 しかしながら、平成24年度の国民健康・栄養調査の結果でも、成人の平均食
塩摂取量は男性11.3g、女性9.6gと、まだまだ高いのが現状です。

 そんな中、毎日の食事に食塩を使用せず、美味しい食生活を実施しているの
が、滋賀医科大学名誉教授の上島弘嗣先生です。奥様の創意工夫とご自分の得
意料理を合わせながら、食塩を使用せずに料理と素材の味を楽しんでおられま
す。
 上島先生のそんな食生活をご自分でレポートした「ドクター上島の食塩無添
加日記」が、日本高血圧協会のホームページに掲載されています。

 上島先生からのひと言:
 食塩や食塩の入っている調味料を一切添加しない食事にしてから、80日程度
が経過しましたが、毎日楽しく、おいしい食事を楽しんでいます。まったく、
苦痛感はありませんし、味気ないという感じもありません。
 気づいた点は、私たち文明人は「食塩依存症」「調味料依存症」になってい
るとうことでした。それに加え、食塩無添加の食事は、減塩よりもわかりやす
く実施しやすい点です。添加する食塩をゼロにするわけですから、きわめて単
純明快なのです。
 外食はどうしているのかと思われると思いますが、もちろん、外食では、家
庭での食塩無添加の食事はできませんが、あるていど選択は可能ですし、でき
る限り食塩の入らない食べ方はできます。
 私の下記のホームページの食塩無添加日記には、料理の実例と感想、簡単な
レシピーが記載されています。ぜひ、ご覧ください。
 最後に、疫学や臨床試験の結果から、1日に摂取する食塩が10gから3gになる
と、7ポイントくらい血圧の低下が期待できます。実際、私の血圧の薬も減らす
ことができました。

日本高血圧協会ホームページ
http://ketsuatsu.net/

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【イベント情報】

 □■大切な人のために、今知っておきたい最新治療
   ~補助人工心臓と心臓移植

日 時:2014年6月21日(土)
 会 場:東京医科歯科大学M&Dタワー 鈴木章夫記念講堂
     (東京都文京区湯島1-5-45)
 主 催:日本循環器学会、日本心不全学会
 参加費:無料(事前申込み)
 詳 細:http://heart-tp.net/

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【子どもが心臓病と言われたら】

 全国心臓病の子どもを守る会では、先天性心臓病のお子さんを持つご家族向
けに小冊子「先天性心臓病のためのハンドブック」(B6判、16ページ)を制
作しています。
 2012年に第一弾「子どもが心臓病と言われたら」を発行し、突然、赤ちゃん
が心臓病と言われて驚きと悲しみ、不安でいっぱいのご両親に、原因は不明で、
誰のせいでもないこと、そして病気や医療費、日常生活についてやさしく解説
し、また経験者の言葉を掲載して、多くの患者さんご家族から好評を得ました。
 今回その第二弾として、「子どもが心臓病と言われたら(幼児・学童編)」
が刊行されました。先天性心臓病を持ったお子さんが、幼稚園、小学校と小さ
な社会に出て行く中で経験するさまざまな出来事について、ご両親へのアドバ
イスや子どもたちの体験談を掲載しています。
 詳しくは、全国心臓病の子どもを守る会(http://www.heart-mamoru.jp/)に
お問い合わせください。

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【ドクターのつぶやき】

 -日本的風土-
 
 科学研究の信頼性が、最近、揺らいでいる。研究費と研究者数が膨張してい
るため、従来の管理体制では目が行き届かなくなっていることが、一つの背景
と思われる。性善説を前提としてきた科学研究が、今後、より厳格な管理のも
とに置かれることもやむを得ない状況となってきた。

 日本の科学文化には、欧米とは多くの点で異なる点がある。西欧の科学は、
自然を探求することによって「神の認識」に至ろうとしたことに始まる。科学
と宗教は、一見対立するようにみられるが、むしろ根は共通である。したがっ
て研究は神の前に公正でなければならない。
 一方、我が国の科学には、伝統的に実学の側面が色濃かった。神すなわち自
然は不可知であり、科学研究は技術開発として発展した。そのために、成果主
義に陥りやすい。

 日本人の行動様式は、しばしば集団主義といわれる。しかしながら、若い研
究者に独立した適正な判断を求められることは、日本も同様である。むしろ日
本の研究室では、欧米以上に若い研究者に自由を与えている印象がある。もっ
とも個人主義には、信用が大前提であるが、これを忘れているとしたら、由々
しい事態である。
 日本的組織運営は、いざとなると並外れた力を発揮するが、リスクには無防
備である。日本的良さを生かしつつ、国際化に対応するのは、悩ましい課題で
ある。
(R. N.)
 
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【事務局よりお知らせ】

 この度、平成26年度春の叙勲で、当財団理事長の矢崎義雄が瑞宝大綬章を、
常任理事の北村惣一郎先生が瑞宝重光章を授章されました。
 当財団に取りましてこの上ない栄誉と存じます。
 今後も皆様のご支援を賜りますようよろしくお願い申しあげます。

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【ご寄附のお願い】

 日本心臓財団は皆様の寄附により支えられております。
 http://www.jhf.or.jp/kifu/
 なお、日本財団の提供するシステム(CANPAN)を利用して、当財団で
もインターネットによる寄附(賛助会費含む)ができるようになりました。
 カード決済になりますが、こちらのほうが便利な方はぜひご利用のうえ、ご
寄附をいただけますと幸いです。なおご寄附につきましてその金額は問いませ
ん。
 また当財団への寄附は税制上の優遇措置が受けられます。なにとぞ宜しくお
願いいたします。

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 日本心臓財団HEART WEB NEWS
 発行:日本心臓財団
 http://www.jhf.or.jp/

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さい]
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