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メディア・医療関係者向け
メールマガジン 第214号

HEART WEB NEWS for Media No.214

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【日本心臓財団 HEART WEB NEWS for Media 第214号】2023年6月1日発行(月刊)
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【目次】
 トピック:子どもの心臓病(先天性心疾患の数と種類)
 研究褒賞募集のお知らせ
 イベント情報
 雑誌「心臓」5月号巻頭特集:
 【座談会】リアルワールドデータのリアル
 ドクターのつぶやき:日本内科学会講演会を開催して
 循環器病予防eラーニング講座ご案内
 ご寄附のお願い

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【トピック】

 子どもの心臓病(先天性心疾患の数と種類)

 およそ100人に1人、生まれたときから心臓に何らかの異常を持って生まれてくる人がいます。これらの中では、心臓の弁に異常があったり、血管が細かったり、血管の出る場所が異なっていたり、心房や心室の壁(心房中隔、心室中隔)に穴が空いていたりする病気が最も多く、これらを先天性心疾患と呼んでいます。

 原因は染色体の異常のこともありますが、多くの場合、環境因子など様々な因子が関係しているとされており、原因は不明と考えてよいでしょう。
この100分の1という発生率は数十年間変化しておらず、我々のライフスタイル、食事、気候などの変化とは関係がなく、生命の誕生過程で起こる小さな影響の積み重ねが臓器の形成に異常を及ぼすと考えられます。
 先天性心疾患には、何も治療の必要がない軽いもの、自然治癒するものから、すぐに手術が必要なものや難治性の重症なものまで、さまざまな病態があります。

 わが国でもっとも多い先天性心疾患が心室中隔欠損です。先天性心疾患の約3分の1を占めています。心室中隔欠損は心臓の左心室と右心室を仕切る壁に穴が開いているもので、5人に1人は小さな穴で自然に塞がります。大きな穴の場合は、穴を通る血流を防ぐために手術でこの穴を塞ぎます。

 2番目に多いのが、心房中隔欠損症です(約17%)。心房中隔欠損症は心臓の中の右心房と左心房の間を仕切る壁に穴が開いているものです。自然に閉鎖することは比較的稀です。最近はカテーテルを用いて閉鎖する治療も行われるようになりました。この方法ですと、手術に伴う傷がつきませんし、入院期間も短く済むので、患者さんへの負担が少なくなります。ただし、穴の空いている場所によってはカテーテルでは塞げないものもあります。

 このほか、ファロー四徴(心室中隔欠損症、肺動脈狭窄症、大動脈の心室中隔への騎乗、右心室肥大の4つが合併している疾患)、大動脈と肺動脈が逆についている完全大血管転換(転位)症、心室が一つしかない単心室症、左心室等の形成が十分でない左心低形成症候群などがあります。

*日本心臓財団ホームページ「子どもの心臓病」(監修:住友直方先生)を、最新の情報をもとに更新しました。
 https://www.jhf.or.jp/check/child/

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【研究褒賞募集のお知らせ】

 日本心臓財団では、循環器病学の進歩に寄与する研究の奨励と、更に将来の飛躍が期待される若手研究者の育成を目的として、基礎研究1名、臨床研究1名の「日本心臓財団研究褒賞」を設けました。
 対象は、40歳以下の日本循環器学会会員(正会員)です。
 応募期間は、2023年 5 月 23 日(火)~2022 年 6 月 20日(火)17 時必着。
2023 年 8 月 4 日 東京開催の健康ハート・シンポジウムにおいて、選考結果を公表し、賞の贈呈を行います。
 詳細は、下記の日本循環器学会ホームページをご参照ください。
 https://www.j-circ.or.jp/topics/jcs_notice_20230512/

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【イベント情報】

 第59回日本循環器病予防学会市民公開講座(鹿児島)
 「予防に勝る治療なし! セゴドン プロジェクト」

 日 時:2023年6月4日(日)15:00~16:30
 会 場:かごしま県民交流センター 2F 中ホール

 詳細・お申し込みはこちら(6月1日(木) 17時まで)
 https://jscdp59.com/public_lecture/

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【雑誌「心臓」特集のお知らせ】

☆「心臓」が2020年1月号より、大幅にリニューアルされています。今までの特集や投稿論文のほか、循環器内科医・心臓外科医の海外留学の現状を綴った連載や、循環器医が知っておく最新のエビデンスなど、魅力的なコンテンツが掲載されています。

☆「心臓」掲載投稿論文は、日本循環器学会認定循環器専門医の研修単位を3単位取得できます。皆様の投稿をお待ちしております。

 現在販売中の「心臓」5月号の特集は、「座談会:リアルワールドデータのリアル」(企画:金子英弘・東京大学循環器内科特任講師)です。循環器領域においてもリアルワールドデータ、ビッグデータ研究が大きく発展を遂げており、本号ではこの分野の第一人者の先生方をお招きし、座談会形式で幅広い議論を行っていただきました。
 次号6月号(6月15日発売)の特集は「循環器領域における仕事と治療の両立支援」です。

 https://www.jhf.or.jp/pro/shinzo/new_con.html

 「心臓」ホームページ
 https://www.jhf.or.jp/shinzo/

好評連載「HEART@Abroad 番外編
海外から日本に留学中の医師から見た日本と海外の違い(PDF)
 https://www.jhf.or.jp/pro/shinzo/img/vol55_2.pdf

 J-Stage「心臓」バックナンバー
 https://www.jstage.jst.go.jp/browse/shinzo/-char/ja/

☆「心臓」は、日本循環器学会との共同発行です。ご支援いただくための教室賛助会員・病院賛助会員を募集しています。詳細は本誌をご覧ください。
 
 「心臓」の購読・広告に関するお問い合わせ
 https://www.jhf.or.jp/shinzo/pur-ad.html

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【ドクターのつぶやき】
 
 日本内科学会講演会を開催して

 第120回日本内科学会講演会を、令和5年(2023年)4月14日(金)、15日(土)、16日(日)の3日間にわたり、東京国際フォーラムにおいて開催しました。日本内科学会は1903年に創設されて以来発展を続け、現在117,852人の会員数を持つわが国最大の医学会です。3日間で8,000人余りの方にご来場いただき、webを含めた合計参加者は42,590人でした。

 今回、本講演会のテーマを「新しい医学を協創する内科学」としました。これまでの内科学も、新しい診断技術・治療技術を開発することによって多くの疾患を克服してきました。しかしながら、2019年に始まった新型コロナ感染の世界的な広がりで明らかになったように、医学の進歩した現代においても新しい疾患が登場し人類の生存を脅かします。また、世界でも例を見ない超高齢社会を迎えているわが国においては疾病構造が大きく変化しており、内科学も従来の医学の枠組みを越えて、今までと異なる「新しい医学」を創造することが求められています。そのためには内科学以外の医学ばかりでなく工学、薬学、情報科学といった他の学術分野との協働や行政、企業との連携が重要です。また、医師以外のメディカルスタッフはもとより、最近では医療における患者・市民の参画の重要性も指摘されており、まさにすべての人の知を結集して新しい医学を「協創する」ことが必要であると考えました。

 特別講演やパネルディスカッションでは、医学の分野でも目覚ましい応用が進んでいる人工知能AIを取り上げました。さらに今回の講演会が120回目ということで、「記念シンポジウム」を開催しました。120年の内科学の歴史を振り返り、現在の課題を整理し、さらに将来を展望する素晴らしい記念シンポジウムとなりました。(I.K.)

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【循環器病予防eラーニング講座ご案内】

 このeラーニング講座では、(一社)日本循環器病予防学会主催の日本循環器病予防セミナー※1、保健指導レベルアップセミナー※2で行われた講義内容を中心に、循環器病予防の疫学研究、臨床研究、また保健指導に関しての講義が約60講義配信されています。
第一線で活躍される先生方の講義を通して、予防ガイドラインの根拠となるエビデンスがどのような研究計画を経て得られるか、どのように理解すればよいのかが理解できるプログラムとなっています。さらに、循環器病予防の知識を療養指導に活かすためのプログラムが備わっています。
登録視聴は無料ですので、是非ご活用下さい。

<eラーニング講座のご案内>
https://www.doumyaku-c.jp/elearning/JACD/no32-seminar.html
(配信:一般社団法人スマートウエルネスコミュニティ協議会)

※1 日本循環器病予防セミナー 
 主催:一般社団法人日本循環器病予防学会 
 共催:公益財団法人日本心臓財団
http://www.jacd.info/yobou-seminar/index.html

※2 保健指導レベルアップセミナー 
 主催:一般社団法人日本循環器病予防学会
 http://www.jacd.info/hokenshidou-seminar/index.html

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【ご寄附のお願い】

 日本心臓財団は皆様の寄附により支えられております。
 https://www.jhf.or.jp/kifu/

 ○どなたでも100円からクレジットカードで寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/creditSelect.jsp?corp=298
 
 ○ソフトバンクのスマホをご利用の方は携帯料金と一緒にご寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/select.jsp?corp=298

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 日本心臓財団HEART WEB NEWS
 発行:日本心臓財団
 https://www.jhf.or.jp/

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さい]
 response@jhf.or.jp

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