メールマガジン

日本心臓財団では、皆さまにより多くの情報をお届けするため、
月に一度、メールマガジンを発行しております。

一般向けメールマガジン 第213号

HEART WEB NEWS No.213

===================================================
【日本心臓財団 HEART WEB NEWS 第213号】2023年5月8日発行(月刊)
====================================================

【目次】
 トピック:世界禁煙デー(5月31日)と禁煙の日(毎月22日)
 イベント情報
 ドクターのつぶやき:少子化対策と医師
 ご寄附のお願い

====================================================
【トピック】

 世界禁煙デー(5月31日)と禁煙の日(毎月22日)

 5月31日は世界保健機関(WHO)が1989年に定めた世界禁煙デーです。日本
でも厚生労働省が1992年から世界禁煙デーに始まる一週間を「禁煙週間」とし
て定め、健康のための禁煙を呼びかけ、禁煙を始めるきっかけとなるようキャ
ンペーンを毎年、実施しています。

 たばこには血管に悪影響を及ぼす物質がたくさん含まれています。代表的な
のが、ニコチン、一酸化炭素、活性酸素です。ニコチンは血管を収縮させます。
一酸化炭素は酸素の250倍も血色素(ヘモグロビン)と結びつく力があるため、
ヘモグロビンが酸素と結合できずに、酸素を運べなくなってしまいます。活性
酸素は血管を拡げる一酸化窒素(NO)の働きを阻害し、血管の内膜を傷つけて
動脈硬化のきっかけとなり、傷ついた内膜から悪玉コレステロールが血管の中
に入り込むようになります。
 こうした有害物質は、主流煙(タバコを吸っている人が体内に吸い込む煙)
より、副流煙(タバコの先から出る煙で、周りの人が吸ってしまう煙)のほう
に多く含まれていることにも問題があります。副流煙による有害物質は、吸っ
た人が吐き出した煙や、洋服、絨毯にくっついたものにも含まれています。タ
バコを吸うことは、自分にとって有害なだけでなく、周りの人にとっても有害
なのです。

 日本心臓財団が支援している一般社団法人禁煙推進学術ネットワークでは、
たばこを「吸わんを白鳥(スワン)にかけて、白鳥が並んで見える22日を「禁
煙の日」としています。また、日本循環器学会では禁煙啓発キャラクター「す
わん君」を中心に、禁煙を推進しています。
 https://www.j-circ-kinen.jp/

 年に一度の世界禁煙デーだけではなく、毎月、禁煙を考えるチャンスがあり
ます。健康寿命の延伸のために、禁煙しましょう。

====================================================
【イベント情報】

 第59回日本循環器病予防学会市民公開講座(鹿児島)
 「予防に勝る治療なし! セゴドン プロジェクト」

 日 時:2023年6月4日(日)15:00~16:30
 会 場:かごしま県民交流センター 2F 中ホール

 詳細・お申し込みはこちら
 https://jscdp59.com/public_lecture/

====================================================
【ドクターのつぶやき】
 
 少子化対策と医師

 少子化問題が注目を集めている。2022年の出生数が推計より11年早く80万人
を割り、人口も12年連続で減少し、岸田内閣も、児童手当の支給、自己負担ゼ
ロの出産など、異次元の少子化対策を打ち出すというが、この少子化対策に対
する期待も小さく、財源問題も含めてまだまだ少子化克服へは遠い。

 少子化問題は1970年代から始まっており、最近の合計特殊出生率も1.27と低
いが、出生率の低下は夫婦が作る子供が少ないためではなく(夫婦の出生児数
は1970年代からほぼ変わらず2人)、女性人口の減少、結婚率の低下などによる。
女性の雇用、出産、育児などの支援体制が確立されなければ、出生率は上昇に
転じない。

 医師の世界も勤務医の3割が女性医師となったが、結婚、出産、育児の問題は
大きい。女性医師は経済的には問題ないとしても、専門医取得などのために未
婚率、晩婚率は高く、勤務医を続けながらの出産、育児の支援環境も診療科、
病院などで大きく違いそうだ。女性が極めて少ない診療科、例えば外科などで
は、女性医師は大切にされて出産、育児にも周りは協力的なイメージだが、女
性が多く、当直体制が必要な診療科、例えば産科などでは、なかなか支援的な
環境になりにくいのではなかろうか。また、女性医師の結婚相手の2/3は男性医
師だが、男性医師が支援する環境は整ってきたのだろうか。

 昭和の高齢医師には、育児を手伝った記憶はほとんどなく、育児休業など想
定もできないが、育児・介護休業法が改正され、従業員が1000人を超える企業
では、男性労働者の育児休業取得率の公表が義務付けられた。一方で医師の勤
務体制も、時間外労働の上限が来年4月から年間960時間(過労死レベルの月間
80時間)に抑えられるが、この超過勤務で現在の医療を維持できるか危惧され
ており、男性医師の育児休業が取り易くなりそうにもない。医師の世界での少
子化対策はどうなるのか、注目し続けたい。(T.Y.)

====================================================
【ご寄附のお願い】

 日本心臓財団は皆様の寄附により支えられております。
 http://www.jhf.or.jp/kifu/

 ○どなたでも100円からクレジットカードで寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/creditSelect.jsp?corp=298
 
 ○ソフトバンクのスマホをご利用の方は携帯料金と一緒にご寄附ができます
  https://ent.mb.softbank.jp/apl/charity/sp/select.jsp?corp=298

====================================================
 日本心臓財団HEART WEB NEWS
 発行:日本心臓財団
 https://www.jhf.or.jp/

[ご意見・ご感想、配信先変更・配信中止等はこちらのアドレスにご連絡くだ
さい]
 response@jhf.or.jp

メールマガジンアーカイブ

こちらのアーカイブでは過去に配信されたメールマガジンをご覧いただくことができます(登録不要)。

一般向け

メディア・医療関係者向け

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い