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疾患別解説

フォンタン手術後の肝硬変

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.7620

9歳、 女性: エプシュタイン病(フォンタン手術後)

先天性のエプシュタイン病がありましたが、2歳の時フォンタン手術を受けています。最近、月に一度くらい腹痛(腹水)を起こすようになりました。主治医の話では、フォンタン手術により肝硬変が進んだ可能性があるとのことです。下大静脈から上大静脈に繋いだ自らの血管は、無理に引っ張って繋いだため、細くなっているとのことで、そこを人工血管で繋ぎ変える手術をしたほうがよいとのこと。
手術以外に方法はないのでしょうか。
日本心臓財団からの回答
お悩みの御事情、お察し申し上げます。
重症なエプシュタイン病はまだまだ新生児期で死亡も多い病気ですが、2歳でフォンタン手術も終え、現在9歳になられたことは、医師にとっても嬉しいことです。
腹痛と肝硬変と大静脈の狭窄(狭くなっていること)の関係や、それぞれがどの程度のものか、文面では判断できませんが、肝機能の異常を伴うほど肝硬変が進んでいるのなら、手術のリスクは増えます。一方、早く肝静脈圧を下げることも大切です。主治医のおっしゃるように、早目(さらに肝硬変が進む前に)に充分太い人工血管(PTFEグラフトといいます)を用いて拡張させるべきでしょう。この際、人工心肺を用いないで行うことができることもあり、肝機能の悪い人には有効と思われます。
もし、蛋白漏出性胃腸炎(PLE)が発生していて、それで下痢が生じているのなら、大変予後が悪い状態なので、急ぐ必要があります。
これ以外に、肝硬変を抑える特別な方法はなく、フォンタン手術を受けた人の一部に生じる宿命的な問題として残っています。いずれにしても、左心室の機能が保たれていて、肺の血管抵抗が低ければ、静脈狭窄を治す手術が必要と思われます。

2012年6月28日

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