疾患別解説

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早期興奮症候群

32歳 男性
2004年6月 3日

1年半ほど前、息苦しさを感じ、気が遠くなるようなことがありました。それから何度か同じような状況があり、安静にしていても何しても断続的に続くようになりました。苦しかったので病院で症状を話し、看護婦さんに脈を取ってもらうと不整脈が出ていると言われ、初めて原因が分かりました。
その後、ホルター心電図検査を受け、上室性の不整脈が5,000回くらい出ていることが分かりましたが、大丈夫だろうとのことで甲状腺の検査もしましたが問題ありませんでした。その後も何度か症状が出るようになり、別の循環器専門医のところで心電図検査をしました。そのときの看護婦さんに生まれつきの症状だねと言われ、初めてのエコー、ホルターの結果、上室性の期外収縮と早期収縮症候群(興奮)と診断されました。夜中に一回160/分位の脈拍があったとのことでした。

運動はどの程度までしてよいのでしょうか?お酒を飲んでも大丈夫なのでしょうか?今後はどのように付き合っていけばよいのでしょうかか?

回答

話の内容から早期興奮症候群と上室性期外収縮の二つは間違いないことと思います。
早期興奮症候群というのは別名WPW症候群といわれるもので、心電図の波形からそのように診断されたものと思いますが、この症候群のある人にしばしば1分間に160?200の非常に速い頻拍が起こり、自覚的には突然に始まり突然に終わる極めて激しい動悸を感じるものです。時には止まらなくて病院に飛び込んで飛び込んで止めてもらうことが必要になることもあります。あなたの場合、階段を上りきったときに症状が10分ほど続き電車に乗って座ったら症状がおさまったというのはこの頻拍発作だったのかも知れません。

これと別に上室性期外収縮があるようですが、これがホルター心電図で5,000回とありますので起こるときにはかなり頻回に出ているのではないかと想像します。
現在苦しんでおられる不整脈はそのいずれかだと思いますが、非常に起こり易く、かつ止まりやすい比較的短時間の頻拍発作が生じているのか、上室性期外収縮が起こり易い状態なのか文面からは十分に区別できません。
それに加え肥満で体重が増すとちょっとした立ち居振舞いでも心臓に負荷がかかって脈が速くなり、不整脈はなくても動悸を感じることはよくあることです。
いずれにせよ、まずいちど循環器科のある病院を訪ねて不整脈の専門医に相談されてはいかがでしょうか。適切な治療を受けて不整脈を抑えることが出来れば運動も可能になり、お酒も飲めるようになります。

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