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疾患別解説

閉塞性肥大型心筋症の治療選択

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.7821

80歳、 女性: 閉塞性肥大型心筋症

1年前に閉塞性肥大型心筋症と診断されました。シベノールを服用しています。圧較差が300以上あったのが、今は50程度になっています。医師の話では、数値的にはよくなっているようにみえるし、この数値で普通に生活している人もいるとのこと。手術適応は五分五分だが、希望すればカテーテル焼灼、ペースメーカの埋め込みを行うとのことです。
数値的には改善しているように見えるが、感覚的にはむしろ悪化しています。血行が悪くて手足が冷え、軽い家事でも休みながらでなければできないし、体がだるくて意欲もわきません。
手術によるリスクも覚悟していますが、年齢のこともあり、どのようなリスクがどのような割合で存在するか、本当にカテーテル治療、ペースメーカの埋め込みがともに必要なのか不安があるので、教えてください。
日本心臓財団からの回答
閉塞性肥大型心筋症では、左心室から血液が大動脈へ送り出される部分が狭くなり(閉塞)、呼吸困難や倦怠感などを来たします。左心室の閉塞を軽減すると自覚症状が改善するため、多くの患者さんではまず薬が試みられます。これまでにシベノールという薬が使われているようで、現在では圧較差(左心室の閉塞程度の指標)が50程度になっており、効果があるように見受けます。ただし、左心室の機能が低下すると血液の拍出力が低下して、見かけ上この圧較差が低下することもあります。ほかにベータ遮断薬を服用していると倦怠感などが出てくることがあります。ご相談の内容からは、症状の原因がこれらのいずれであるのか判断が難しいと思います。
薬で十分な効果が期待できない場合は、ペースメーカを植込む方法を考慮します。ただし、ペースメーカは通常の徐脈に用いる場合と違って微妙な調整が必要で、全ての患者さんで満足できる結果が得られるとは限りません。合併症は少ないので、薬の効果が十分でない場合には考慮してもよいでしょう。
3番目の方法は、手術で肥大した心筋を切除するか、カテーテルで肥大した心筋に壊死を起して閉塞を軽減させるものです。カテーテルを使う方法は心臓の手術が不要という長所があります。ただし、実施施設が限られていること、効果が現れるまでに半年ほどかかること、合併症があることなどの問題点があります。
相談者の年齢を考慮するとペースメーカが選択肢になると思いますが、効果が100%得られるとは限らないことにご注意ください。

2013年4月 4日

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