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疾患別解説

肥大型心筋症で心房細動のカテーテル・アブレーションを行う基準

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.7326

42歳、 男性: 肥大型心筋症

10代の頃、肥大型心筋症の診断を受けました。最近、心房細動が発生することがあります。1分以下のものが月に1回程度です。
病院でカテーテル・アブレーションによる治療をすすめられましたが、
1)アブレーション治療を行う時期の判断基準があれば教えてください。
2)また、肥大型心筋症があると成功率は低くなりますか。
3)術中、術後のリスクはどのようなものがありますか。
日本心臓財団からの回答
1)現在のところ、発作性心房細動に対するカテーテル・アブレーションの適応は以下のように考えられております。
(1)抗不整脈薬の使用にもかかわらず、症状のある発作が繰り返し再発する
(2)左心房の拡大が高度ではないこと
(3)高齢ではないこと
などです。一般には、心房細動が持続性になる前に行う方が成績が良いとされています。
 現在のところ月に1度くらいの頻度で、発作が起きても短時間で停止しているようですので、発作時の自覚症状の強さがアブレーションを受けるか否かを決めるのに参考になるでしょう。発作時の症状が許容範囲内であればすぐにアブレーションを受けなくてもよいでしょう。発作頻度は少ないが、発作時の症状が強かったり、次の発作がいつ起こるか心配で不安が強いようであれば、アブレーションを選択してもよいでしょう。
 
2)肥大型心筋症があることはアブレーションを行う上で特に大きな問題にはなりません。肥大のない方に比べると心房の壁が厚いので、焼灼を十分するのに若干の工夫が必要ですが、アブレーションの経験の多いところであれば特に問題はありません。肥大型心筋症の方のアブレーションの多寡については個々の病院の情報を持ち合わせませんが、アブレーションの実施例数が多い病院であれば問題はないと考えます。ただし、成功率は100%ではありません。
 
3)アブレーション中の合併症としては、心臓壁の穿孔、血栓形成などがありますが、経験の多い施設ではこのような合併症は極めて少ないものです。実施後に何か特別なことが起きるということはありませんし、他の手術を受けることの妨げにもなりません。

2011年10月27日

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