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疾患別解説

冠攣縮性狭心症の原因と治療

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.2524S

41歳、 男性: 冠攣縮性狭心症

2週間前の朝、約30分程の胸痛(食道の奥に物が詰まった時の強い感じ)があり近くの総合病院へ駆け込んだところ、狭心症の疑いありと判断され、翌日入院。
心臓カテーテル検査(アセチルコリン負荷)の結果、冠攣縮性狭心症で、冠状動脈が少し細いような感じがする(現状では異常と認められないが)と診断されました。

1週間の入院の後、ヘルベッサーとザイロリック、ベザトールを服用しております。
現在は特別胸痛や異常はありません。全体的にだるさが少しあります。
1)冠攣縮性狭心症は、この薬を服用し続ければ、症状は完治するのでしょうか。
2)何が原因で発病したのでしょうか。
3)全国的にこの症状は何例ぐらいあるのでしょうか。
4)この薬の副作用は何かあるのでしょうか。今後の起きうる症状や生活、食事について注意すること等教えて下さい。
5)冠攣縮性狭心症は何が原因で発症するのでしょうか。

日本心臓財団からの回答

1)本症にはヘルベッサーなどの薬剤が非常に有効で、発作がなくなります。しかし薬を止めると起こるなど、短期間に完治するのは困難です。長期的には冠動脈の状態が変化することはあると思いますが、別の症状を起こす可能性もあるわけです。その意味でザイロリックなど危険因子の対策も行われているのでしょう。

2)以前には見のがされていた可能性もあるかも知れません。
本症の場合発作の時以外には心電図などが正常であることも少なくないと思います。

3)それほどまれなものではなく、狭心症の中の何%かに当り(見のがされているものもある)、全国でいうなら何千人以上のオーダーと思います(正確な数字は手許にありません)。日本人には比較的多いともいわれます。なお冠動脈の痙攣が関与する病態という意味では一般の冠疾患にもしばしなあり、これですと非常に多いといえます。

4)薬剤の副作用は細かくいうと凡ての薬にあるので、効果との兼ね合いで用いるわけで、主治医とご相談下さい。また注意すべき点などは一般心臓病、冠疾患と同様です。症状があったらすぐ医師に相談されるのがいいでしょう。

5)冠攣縮性狭心症の原因は正確には不明です。一見異常のない動脈に強い収縮が起こっているようにみえ、しかも、ある期間つづくとその後は治ってしまうのですから、不思議です。しかし、詳細に調べてみますと、冠動脈硬化性の病変があって、内膜が剥離しているような状態がみつかることがあります。アセチルコリンは迷走神経作動物質であり、通常は動脈を開く作用をもっている物質です。しかし、このような内膜が剥離している状態ですと、逆に血管を強く収縮させます。つまり、冠動脈硬化の初期病変があるときに自律神経作用の微妙なアンバランスを生じることがあると冠攣縮が起こるのであろうといわれています。結局は冠動脈硬化が原因であるとなると、生活習慣上の注意は通常の狭心症の場合と同じであるということになります。ご注意いただきたいと思います。

2004年3月29日

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