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疾患別解説

卵円孔開存による脳梗塞

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.3100S

25歳、 男性: 卵円孔開存による脳梗塞

25歳の息子のことで相談いたします。息子は、今月初めに脳梗塞で入院。その後の検査結果で、心臓の壁に隙間がある(卵円孔開存)ことが原因で血栓ができ、脳梗塞を起こしたとのことです。これから一生、血液さらさらの薬を飲むことになりそうです。できることなら、この薬を飲まないで切り抜ける方法はないものでしょうか。

日本心臓財団からの回答

ご子息様の病気についてお答えします。お知らせの内容からしますとご子息は左右の心房の間の壁に、お母さんのお腹に居られた時にあいていた孔が閉じずに残っていて、そのために体のどこかにできた血液の塊(血栓)がこの開存した卵円孔を通して右心房から左心房に流れ、それが頭の血管に詰まって脳梗塞を起こし、緊急入院されることになったものと思います。
一般的には左心房の圧のほうが右心房の圧よりも高いので、小さな卵円孔が開存していても血液が右から左へ流れることは少なく、脳梗塞を起こす可能性は低いのですが、ご子息の場合は何らかの事情で右心房の圧が高くなったものと思います。
ところで治療法ですが、この卵円孔がある程度の大きさであり、心臓にも負担がかかる程度であれば、手術をしてこれを閉鎖するのが普通です。この場合には、術後は脳梗塞を起こす心配はなく、血液さらさらの薬も飲む必要はなくなります。手術の危険性は手術死亡率1%以下です。
一方、孔がそんなに大きくない場合は、普通は放置します。その場合、血液さらさらの薬も普通は服用しませんが、一度そういうことがあれば、やはり少量のそうした薬を飲み続けることが必要になることもあります。これはどの程度の大きさの卵円孔であるかにもよるわけで、超音波検査などで確認することもできますし、不明な場合はカテーテル検査によって確かめる方法もあります。
また、小さな卵円孔の場合、現在日本では行われておりませんが、外国ではカテーテルでこれを閉じる方法も行われています。わが国でも何年か後にはこれが健康保険にも組み入れられて、カテーテルで閉じる方法も行われるようになると思います。
したがって、孔が大きくない場合は、しばらくの間は血液さらさらのお薬を飲まれて、将来そのような方法がわが国で行われるようになれば、それをお受けになるのも一つの方法であると思います。

2005年1月29日

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