疾患別解説

疾患別の解説と過去の相談事例がご覧いただけます。

留置したステントが破損した

64歳 女性
2007年11月22日

半年前、心筋梗塞でステントを3箇所に入れました。半年後の冠動脈造影検査でステントが1箇所破損していたそうです。
1)ステントは簡単に破損するものなのでしょうか。
2)破損したステントが血管を傷つけたり移動して他に悪影響を与えないのでしょうか。
3)このままの状態を放置してよいものでしょうか。

回答

1)留置したステントが破損することがあることは、最近になり、薬物溶出性ステント(DES)が多用されるようになって認識されるようになりました。
薬物溶出性ステントでは全体の症例の2?3%で破損が認められるとの報告があります。
問題はその破損により再び冠動脈が狭くなる、いわゆる再狭窄が起こるかどうかにかかります。
2)ステントが簡単に移動することはないと思われます。
3)報告では破損したステントで再狭窄の原因となるものは、全体の30%ということです。破損はあっても再狭窄につながらない70%の症例ではそのまま経過を観察して問題ないと思われます。再狭窄をきたした場合には適切な処置が必要となります。

?

この回答はお役に立ちましたか?

病気の症状には個人差があります。
あなたの病気のご相談もぜひお聞かせください。

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い