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ステントを入れ、治療薬を飲んでいるのに、狭窄が増えている

67歳 男性
2009年3月22日

3年前に心臓に違和感があり受診したところ、狭心症と糖尿病と診断され、ステント治療(1本)を行いました。
昨年、定期検査で再び血管が細くなっているのがみつかり、ステント(3本)及びバルーンにより1箇所広げました。
さらに今月、定期検査の心筋シンチにより、血流が少し悪くなっているところがあると診断され、カテーテル検査をすすめられています。現在の血糖値は6.6です。

1)狭心症改善の薬を飲んでいるのに血管が狭窄してしまうのはどうしてでしょうか。
2)毎日、うっすら汗をかく程度の運動(主にウォーキング)をしているが、続けることにより血流が悪くなっている部分を改善できるでしょうか。
3)ステント治療を行うことで、また新たな狭窄がおきることはあるのでしょうか。ステントを入れれば入れるほど、さらにステント治療が必要になるのではないでしょうか。
4)年齢的に、多少の狭窄はあるものなのでしょうか。

回答

1)狭心症改善の薬をのんでいるのに、血管が狭窄するのは何故かというご質問です。この方の場合、血管狭窄が進行する要因は年令と糖尿病と思われます。遺伝的な要素もあるのかも知れません。薬というものは病変の進行を遅らせることはできないか、という希望をもって用いられるものです。これは絶対的なものではなく、服薬していれば、病気にはならないというわけにはいきません。
2)運動は足腰の衰えを防止するために行われるものです。これが心臓の血流を改善させるというのではないといわれています。
3)ステントを入れると、その部分の狭窄は改善しますが、ステントの入っていない箇所や、ステントから外れた箇所の狭窄が起こってきます。
4)この年令になると、血管狭窄をみる頻度は大変、高くなり、このための死亡者数も増えてきます。しかし、この年令になっても生き残っていて、元気で仕事をしている人たちの中には、まったく狭窄をもたない人も多くみられます。

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