疾患別解説

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不安定狭心症のステント留置後の違和感

65歳 男性
2005年1月25日

先月に不安定狭心症との診断を受け、カテーテル検査およびステント治療を受け、先日に退院しました。退院後は、薬物(ニューロタン、テノーミン、バイアスピリン、パナルジンを朝に。バイアスピリンとパナルジンを夕に)を服用していますが、ミゾオチあたりの違和感は取れず、寝ている時に時々心臓に軽い痛みを感じたり、時どき空咳とか鼻水が酷く、少しの外出でも足がだるくなったりしています。このまま薬を服用するだけで、不安定狭心症という病気は、回復するのでしょうか。

回答

はじめに不安定狭心症について説明いたします。
狭心症の発作が新たに起こったり、あるいは発作の頻度がいままでと比べて増えてきて、急性心筋梗塞や心臓突然死に移行する可能性が大となったために入院管理を厳重にする必要性が生じたとき、不安定狭心症として特別に扱うことがあります。
これは、早期の心筋梗塞がおこりやすく、リスクの大きい状態です。
治療の一般は原則としてできるだけ早く入院させて治療を加え、急性心筋梗塞や心臓突然死を予防しなければなりません。そして病状を安定化しなければなりません。
ついで冠動脈造影を行なって狭窄部位を明らかにしなければなりません。ときにはPTCAやステントの挿入を行ない、場合によってはバイパス手術を行ないます。
一方、薬物療法としては硝酸薬、ベータ遮断薬、Ca拮抗薬、抗血小板薬、抗凝固薬を従来よりも強力に施行する必要があります。
なお、最近では血小板溶解薬、GPIIb/IIIaインヒビターを投与する方法が効果をあげ、評価されつつあります。
次に、ステント留置後の現在の症状についてですが、足がだるいというのは、運動不足のための筋力低下があるのではないでしょうか。しかし、ミゾオチの違和感がつづくのは、バイアスピリンやパナルジンのための胃障害である可能性もあります。胃障害は治療が必要ですので、担当医にご相談になってください。

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