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心室中隔欠損症術後と発作性上室性頻拍の関係

47歳 女性
2013年4月15日
3歳の時、心室中隔欠損症の手術を受け、完治しています。10年ほど前から不整脈を感じていましたが、3年前、発作が起きたときの心電図検査で、発作性上室頻拍と心室期外収縮(2段脈)と診断されました。
診断された病院では、小児期に心室中隔欠損症の手術をした場合、もう一度穴が開く事はないが、不整脈が出てくる可能性があるので気をつけてください。風邪など熱が出た場合は病院で抗生剤をもらって飲むようにと言われました。また、定期的に診察を受けるようにとも言われました。
もう一つの病院では、心室中隔欠損症術後と発作性上室性頻拍とは関係ないと言われました。
心室中隔欠損症術後と発作性上室性頻拍とは関係がありますか。また、心室性期外収縮は治療の対象ではないので、発作性上室性頻拍が起こった時のみの治療でよいと言われましたが、それで大丈夫でしょうか。

回答

1.心室中隔欠損症手術が発作性上室性頻拍の原因となっていることはあります。手術時に心房筋を切開すると、切開痕が興奮旋回路を形成して頻拍発作のもとになることがあるからです。別の病院では関係はないといわれたのは、手術後、数十年も経っているために、そういわれたのでしょう。また、手術をしないで、成人になった場合にも、心房筋が拡張してきて、頻拍を起こすという場合があります。
2,頻拍時に心室期外収縮などの他の種類の不整脈を伴うことはよくあります。
心配なさることはありません。
3.心室中隔欠損が完治していれば、感染を起こすことはないので、抗生物質を予防的に服用する必要はありません。
4.数十年も経てば、手術後の状態について定期的に診察することは不要でしょう。しかし、頻拍については、その程度や頻度によることなので、担当医の指示に従ってください。

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