2006年3月第70回記念日本循環器学会総会・学術集会
世界心臓連合・日本循環器学会ジョイントシンポジウム
「World Heart Day(世界ハートの日):心血管系疾患の予防キャンペーン」
WHF-JCS Joint Symposium / World Heart Day: Prevention and Control of Cardiovascular Disease
日 時:平成18年3月24日(金)16:30〜18:00
会 場:名古屋国際会議場 国際会議室
プログラム:
座長:杉本 恒明(日本心臓財団副会長)
篠山 重威(World Heart Federation)
講演・演者:
Healthy Weight, Healthy Shape - Results of the “Shape and the Nations” Survey.
Sydney C. Smith(University of North Carolina at Chapel Hill, World Heart Federation, USA)
Health Promotion and Measures against Lifestyle-Related Diseases
柏樹 悦郎(厚生労働省健康局 総務課健康フロンティア戦略推進室)
Achievements of the Japan Heart Day Program in the Past 30 years ---
More than Just a Day.
杉本 恒明(日本心臓財団)
World Heart Day, Awareness of the Global Prevention for Cardiovascular Disease.
篠山 重威(World Heart Federation)
Comment
Shahryar Sheikh(World Heart Federation)
レポート
名古屋で開催された第70回記念日本循環器学会総会・学術集会で「世界ハートの日:心血管系疾患の予防キャンペーン」をテーマとして日本循環器学会と世界心臓連合(World Heart Federation; WHF)のジョイントシンポジウムが行われました。このシンポジウムにはWHFの役員、厚生労働省、心臓財団関係者などが参加して多角的に意見の交換を行いました。
「世界ハートの日」は2000年のシドニーオリンピックを契機にWHFが始めた国際的な心血管系疾患の予防キャンペーンで、毎年9月最終日曜日に決められています。わが国では日本心臓財団が、昨年よりこの予防運動に積極的に参加し、プレスセミナーおよび腹囲測定用メジャー配布などのイベントを行いました。
「世界ハートの日」の第一の目的は、心血管系疾患の危険因子とその予防に多くの人達の注意を喚起することで、毎年、新しいテーマが設定されています。
これまでに、2000年のシドニーオリンピックの期間中に提唱されたスローガン"Let it Beat"から始まって、"A Heart for Life" (2001)、"Healthy Lifestyle" (2002)、"Women" (2003)、"Children and Adolescence" (2004)、そして2005年の"Healthy Weight, Healthy Shape"と続いてきました。
2005年のテーマに関しては、腹囲を測定して心血管系のリスクを理解しようというキャンペーンが行われました。その一環としてWHFは世界27カ国で16,000人を対象にしてShape of the Nations (SONS)というアンケート調査を行いました。
今回のシンポジウムでは、WHFの学術委員会委員長であるSidney Smith先生がその結果を報告しましたが、一般市民で内臓脂肪が心血管系疾患のリスクとなることを知っていたのは非常に少数で、医師の診察を受けるとき腹囲の測定を期待すると答えた者は5人に1人であったということでした。
誰にでも何処でもできる腹囲の測定が、心血管系疾患や糖尿病に罹患するリスクを推定する上で実に有用であることを、もっと多くの人に知ってほしいと思います。
わが国で健康を推進するための行政の意見として、厚生労働省健康局総務課、健康フロンティア戦略推進室室長、柏樹悦郎先生は少子高齢化社会が進展を続ける日本における政府の生活習慣病対策を示しました。2000年から取り組まれている「健康日本21」は十分に効を奏しているとは思えませんが、健康増進法は確かに日本人の健康に対する意識を変えました。
今、政府が推進している健康フロンティア戦略、特にメタボリックシンドロームに対する対策が詳しく説明されましたが、これに対する期待は大なるものがあります。
日本心臓財団の杉本恒明副会長は、当財団設立の経緯とその理念、30年にわたる日本独自の市民啓発運動である8月10日の「健康ハートの日」の活動について紹介しました。
日本心臓財団の国際担当理事でWHFの理事を歴任した篠山重威先生は、日本独自の「健康ハートの日」とは別に、「世界ハートの日」という地球規模の予防キャンペーンに参加する必要があることを説きました。
2005年のわが国における最初の「世界ハートの日」のイベントを詳しく報告し、メディアの反応がきわめてよかったことを示しました。心血管系疾患の一次予防はリスクに対する人々の意識を喚起することにあると思われますが、このような活動を地道に継続していくことが今後も重要であると述べました。
シンポジウムの最後はWHF次期会長のShahryar Sheikh先生の挨拶で締めくくられました。世界中のすべての人がいつまでも健康で豊かな生活を送ることができるように援助の手を差し伸べるというNGO団体、WHFの使命感を新たにして、初めて企画されたジョイントシンポジウムは終わりました。
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座長:篠山 重威、杉本 恒明 |
講演の模様 |
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Sydney C. Smith氏 |
柏樹 悦郎氏 |
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Shahryar Sheikh氏 |
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