1. グレープフルーツは薬の血中濃度を高くする 2. 納豆とワーファリン
1. グレープフルーツは薬の血中濃度を高くする
グレープフルーツはカルシウム拮抗薬の血中濃度を高めます。これはグレープフルーツの成分が消化管にある薬物代謝酵素(CYP3A4)の働きを阻害するからです。のんだ薬がこの酵素で代謝され易いほど、また、本来、消化管にあるこの酵素活性が高い人ほど、グレープフルーツの影響は大きくなります。
この酵素活性阻害物質はグレープフルーツのほか、晩白柚(ばんぺいゆ)、スイーテイーにも含まれています。
影響を受ける薬にはカルシウム拮抗薬のほかに、精神神経薬、免疫抑制薬、消化管調整薬、抗血小板薬、高脂血症薬などもあります。一方、カルシウム拮抗薬のすべてが影響を受けるのではなく、アムロジピン(ノルバスク、アムロジン)、ジルチアゼム(ヘルベッサーなど)についてはあまり影響が出ないようです。(関東中央病院薬剤部医薬情報室)
2. 納豆とワーファリン
納豆はナットウキナーゼという血栓溶解酵素を含んでおり、これが脳血栓や心筋梗塞を予防すると考えられています。しかし、一方、納豆菌はビタミンKをつくる働きももっています。ビタミンKは血液の凝固性を高める作用をもっているのです。脳血栓や心筋梗塞を予防するために、ワーファリンという薬を服用している患者さんが多いのですが、このワーファリンはビタミンKの活性を低下させることによって血液凝固を阻止します。したがって、ワーファリンを服用中の患者さんが納豆を食べるとせっかくのワーファリン効果は減弱、あるいは消失してしまいます。
ビタミンKは納豆以外ではブロッコリー、ほうれん草などの緑黄色野菜にも含まれています。ワーファリンを服用中の患者さんはこれらの野菜を大量に長い期間、食べているとワーファリンの効果が影響されていることを知っておいてください。