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疾患別解説

大動脈人工血管置換後の腹痛

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.6046

62歳、 女性: 急性大動脈解離A型

急性大動脈解離A型で、上行弓部大動脈人工血管置換術を行いました。解離は、脚のほうまであるようですが、その部分はそのままです。術後、1ヶ月くらいから、腹痛があり、現在も続いています。
入院中は、いろいろ検査をしましたが、はっきりした原因がわからず、最近になって、医師は、腹部の解離した部分が血流が悪くなっていると思うので、カテーテル検査をして、バイパス手術をしたほうがよいと、おっしゃっていました。
腸が動きすぎると傷みがあり、食後、空腹に関係なく痛みが出ます。
我慢できないときだけ、腸の動きを止める薬を飲むように言われていますが、大動脈解離による腹痛は腸が動きすぎるのでしょうか。
この腹痛は、バイパス手術をすればおさまるものなのでしょうか。
現在、心臓血管外科を受診していますが、他の科も受診したほうがよいでしょうか。

日本心臓財団からの回答

1)医師の話では、「腹部の解離した部分の血流が悪くなっていると思うので、検査の上、手術をしたほうがよい」ということです。腸管などの腹部臓器は腹部大動脈から枝分かれする動脈によって、酸素ほかの栄養を供給されていますが、動脈解離のために、ここから枝分かれした動脈がつぶれてしまうと、栄養供給が十分にできなくなります。このために腸管の虚血が起こります。腹痛はこうした腸管の虚血のためなのでしょう。腸管の動きが盛んになると、腸管の虚血はひどくなるので、腹痛も増加します。腸管虚血は、しばらく待っている間に、自然に血流が回復していって治まることもありますが、多くの場合はバイパス手術をしなければなりません。
2)他の科も受診したほうがよいとすれば、消化器科でしょう。しかし、たぶん、心臓外科と消化器科とはすでに、医師同士で意見を交わした上で、手術治療を勧めているのであろうと思います。

2009年1月 2日

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