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疾患別解説

大動脈破裂手術後の生活上の注意

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.1456J

62歳、 女性: 大動脈破裂

昨年の夏、62歳の母が路上で背中が痛くなって歩けなくなり、通りすがりの人に救急車を呼んでもらい、病院に運ばれました。
「大動脈瘤破裂」を起こしたということで、病院に到着したときには意識がなかったらいしいのですが、私たち家族が到着したときには会話ができて、手術室に向かいました。
破裂した欠陥を人工血管に交換したようです。5時間ほどで手術が終わり、4日でICUから一般病棟に移りました。その後、2週間くらいで退院し、今は多少疲れやすいようですが、元気に生活しています。

しかし、退院時に先生から体重を増やさないように言われていたのに、10kgくらい体重が増加しています。本人は食事量は普通だといっています。
タバコは昨年倒れたときからやめています。それ以前は1日2箱以上吸っていました。
酒量は、1日日本酒を2合またはサワー350ml 3缶くらいほとんど毎日飲んでいます。
運動はまったくしていません。買い物に出るくらいです。片道10分も歩いていません。
また、倒れるのではないかと心配です。

1)なぜ体重が増加してしまうのでしょうか。運動不足でしょうか。本人はタバコをやめたからだというのですが、ありえますか。
2)お酒を毎晩飲んでいますが、病気への影響は大丈夫なのでしょうか。
3)運動不足解消にスイミングなどの運動をしても大丈夫ですか。
4)日常どのようなことに気をつければいいのですか。
5)今は健康な人と変わりない体になったのでしょうか。半年に1度、大きな病院のほうに検診に行っているようですが、特に検査をするわけでなく、問診だけのようなのですが、そのようなものなのですか。

日本心臓財団からの回答

お母様のことでお答えします。
大動脈破裂というのは、できていた大動脈瘤が破裂したか、突然大動脈解離という病気が起こったかの、いずれかであると思います。前者の場合ですと、全身の血管が動脈硬化を起こしていることが多いので、心臓血管についてもそういった変化がある可能性があります。この場合は、一般的な心臓病を予防するための注意がいろいろと必要です。体重を増やさないこと、適度な運動をすること、高脂血症に注意をすることなどです。もちろんタバコはお止めになる必要があります。後者の場合ですと必ずしもこういったことは関係しませんが、血圧が高くならないようにすることは大切です。

さて、ご質問ですが、
1)タバコをお止めになった場合に食欲が増えますので、体重が増えるという方は稀ではありません。食事はカロリーが多すぎないように注意することと、適度の運動が良いと思われます。
2)お酒もカロリーは決して少なくありません。したがってお酒が悪いわけではありませんが、日本人女性の普通の体重の方であるとすると、今飲んでおられる量の半分くらいにされるのが適当でしょう。心臓病がないのであれば、少量のアルコールが直接悪い影響を与えるとは思いません。
3)運動不足解消にスイミングをされるのは悪くないと思います。
4)退院時に先生から言われておられる通りのことをしておれば良いと思います。
5)健康な人と同じ体になったかどうかは、人工血管でどれくらい血管を植え換えているか、どの場所を植え換えていたかにもよりますが、最近の人工血管は非常に良くできていますので、これで入れ換えてあれば一般的には大丈夫だと思います。
ただし、大動脈瘤を完全に置換できたのか、あるいは大動脈解離であった場合に解離している部分を全部取り換えることができたのかといったことで状況は変わります。これは治療していただいている先生にお尋ねになってください。

2002年9月14日

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