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疾患別解説

ベントール手術で再手術した場合の危険度

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.5457

42歳、 男性: 大動脈弁輪拡張症

昨年の秋に心雑音を指摘され、検査の結果、大動脈弁輪拡張症(5.5ミリ)、大動脈弁閉鎖不全(逆流度4度)と診断され、医師の話では、大動脈破裂の可能性が高いため、早い時期に機械弁によるベントール手術、冠動脈の状態によってはバイパス術も必要と言われました。年齢的に機械弁を進められていますが、再手術を覚悟し生体弁を選択した場合、初回ベントール術の危険度およびベントール術で再手術した場合の危険度はどのくらいでしょうか。
また、生体弁は人工血管の場合、劣化は通常より早いと言われましたが、人工血管と生体弁の合性はどうなのでしょうか。

日本心臓財団からの回答

心臓手術の危険度については、毎年日本胸部外科学会が全国で行われた手術の集計を発表しています。それによりますと、大動脈弁置換だけの場合で手術死亡率は約3%と報告されています。ベントール手術をした場合はこれよりも危険度は高いと思われますが、ベントール手術の数そのものがそれ程多いわけではありませんので、全国の集計値は報告されておりません。

一方、再手術については、大動脈弁置換の再手術は全国集計で死亡率は約9%と報告されています。したがって、ベントール手術で再手術の場合にはそれよりもさらに高い手術死亡率を考えておくべきだと思います。いずれにしてもこれらについての正確な統計はありませんので、推測の域を出ませんし、また、その手術をどれくらいたくさん実施してきたかといった、その施設あるいは担当医の経験によるところが大きいと思います。

なお、生体弁と人工血管の相性について、人工血管を使って生体弁を移植した場合に劣化が通常より早いと言う話をされたとのことですが、この点については心臓外科医の間でコンセンサスが得られているとはいえません。それぞれの医師の経験によってそのような話をされる場合もあると思いますが、多数例の結果を集計してそのような数値を出している報告はまだないと思います。


2008年1月14日

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