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疾患別解説

高齢者の自己心膜を使用した大動脈弁形成術

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.7971

88歳、 女性: うっ血性心不全、大動脈弁狭窄症

うっ血性心不全、大動脈弁狭窄症により、全身浮腫、呼吸困難、めまい、食欲不振があり、酸素投与、水分・塩分制限、利尿薬を服用しています。
医師からは、弁が石灰化していて堅くなっており、手遅れで手術はできないといわれました。東邦大学医療センター大橋病院心臓血管外科で、自己心膜を使用した大動脈弁形成術を行っていると聞きましたが、適応はありますでしょうか。
日本心臓財団からの回答

患者さんの状態を診てみないと正確なお答えになるかどうかわからないことをご理解ください。手術に関しては、第一に患者さんが望んでいることが大事です。これまでは日常生活を通常通り送っていた患者さんで、寝たきりでなく、呼吸困難があるので酸素吸入を行っている、という状態を前提といたします。年齢が88歳であっても、生きようとする意志があって、手術を希望しているのなら、基本的に手術を受けてもらうのが良いと思います。大動脈弁狭窄症による症状は手術をしない限り良くなりません。
この病院の尾崎教授による自己心膜を使用した大動脈弁形成術は現在約600例以上の患者さんが受けておられ、経過は順調です。最高齢は91歳で手術を受けています。
患者さんの心機能のことが記載してないので、なんともいえませんが、左室壁が薄くなっておらず、左室駆出率が40%以上あれば、基本的には手術は受けられると思います。ご本人に自分で生きようという意志があって、手術を受けたいという意思があれば、尾崎教授による自己心膜利用の大動脈弁形成術を受けることをお勧めします。ただし、ご本人は希望しておらず、ご家族の方が望んでいるというのであれば、手術はすすめられません。詳細については患者さんを実際に診察してから決定することになるでしょう。

2013年6月 7日

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